コブラ (漫画)

コブラ（COBRA THE SPACE PIRATE）

『コブラ』は、日本の漫画家・寺沢武一による作品で、宇宙の冒険を舞台にした痛快なストーリーが展開されるSFアクション漫画です。主人公のコブラは、一匹狼の宇宙海賊であり、左腕には高性能光線銃「サイコガン」を装備しています。この漫画は原型となる作品『シグマ45』から発展し、1978年から1984年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されました。

連載歴と発刊歴

『コブラ』は157回にわたって『少年ジャンプ』で連載され、その後も『スーパージャンプ』や他の雑誌へと移籍して継続されました。特に、2019年11月からはKADOKAWAのWEBコミックサイト「COMIC Hu」で最新エピソード「COBRA OVER THE RAINBOW」の連載がスタートしています。これまでの発行部数は、2018年4月時点で全世界で5000万部を超えるロングセラーとなっています。

作品の発展と特徴

この作品は、シリーズが進む中でしばしば休載を含みながら描かれていますが、寺沢武一の独特な作画スタイルと独自の物語構成が人気を博しています。連載中に登場したエピソードは、連載版と単行本版で内容が異なることが多く、特にエピソードの設定やストーリー展開が修正されるケースが見られます。

例えば「黄金とダイヤ」編において、連載時には使用されていたトリックが、単行本では異なるものに変更されるなど、ファンの間でも話題となることがありました。作品の進行には寺沢の独自のこだわりが強く影響しており、彼の健康問題も影響して休載期間が長くなることもありました。

他メディアでの展開

『コブラ』は漫画以外にも、1982年には長編アニメ映画化され、さらに1983年にはテレビアニメ化されています。このアニメも人気を集め、作品の認知度を一層高めました。1989年にはテレビゲーム化されるなど、様々なメディア展開がされています。また、近年では実写映画化の企画もありましたが、制作には多大な困難が伴うようです。

あらすじ

物語は、遠未来の人類が宇宙旅行を実現した時代を舞台にしています。平凡な会社員ジョンソンは、アミューズメント施設で見た夢の中に登場した海賊コブラが実在することを知り、意図せずして自身の過去と向き合うことになります。自身が本物のコブラであることを証明する過程で、彼は宇宙海賊としての血生臭い過去を思い出し、冒険の旅へと足を踏み出していくのです。

舞台設定とキャラクター

本作には、スター・システムが採用されており、同じ外見のキャラクターでも異なる名前や設定が存在します。また、女性キャラクターは肉感的でセクシーな衣装を纏っていることが多く、これには寺沢のSF映画から受けた影響が色濃く反映されています。登場人物たちの個性豊かなデザインと背景は、物語の魅力の一つとなっています。

現在と未来の展望

現在『コブラ』は進行中の最新エピソードが展開されており、今後の展開に期待が寄せられています。しかし、作者の寺沢武一が2023年に他界したため、シリーズの今後がどうなるかは不透明な状況です。とは言え、『コブラ』の魅力は色あせることなく、新たなファンを引き寄せ続けることでしょう。

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