コブラの悩み (映像作品)

コブラの悩み

『コブラの悩み』は、1989年にリリースされたRCサクセションのライブ・ビデオで、音楽ファンにとって重要な作品です。このビデオは、1988年8月13日と14日に東京の日比谷野外大音楽堂で行われたRCサクセションのコンサートを記録したものです。本公演は、当時の東芝EMIからのアルバム『COVERS』の発売中止騒動のまさに真っただ中で行われたライブでした。

このライブを基にした映像作品は、1988年12月に発売された同名のライブアルバム『コブラの悩み』の映像版です。アルバムには収録されていない「ノイローゼ・ダンシング」や「シェルター・オブ・ラヴ」といった貴重な曲も収められており、ファンにとっては必見の内容となっています。

ビデオカバーについて

ビデオのカバーアートは、アルバムのデザインとは若干の違いがありますが、レーザーディスクとしてリリースされた際（1989年2月22日）には、カバーの帯タイトルが『コブラの悩みII』とされるなど、興味深い点も見受けられます。このような違いは、コレクターにとっては特別な価値を持つ部分です。また、2002年にはDVDとして再発売され、より多くのファンがこの作品を楽しむことができるようになりました。

収録曲の魅力

本作に収録されている曲は、RCサクセションの音楽的多様性とメッセージ性の深さを示しています。著名なボブ・ディランの楽曲「アイ・シャル・ビー・リリースト」、自由をテーマにした「言論の自由」、さらに仲井戸麗市と忌野清志郎が手掛けた「ノイローゼ・ダンシング」など、多彩な楽曲が揃っています。また、P.F. Sloanにより作曲された「明日なき世界」や、忌野清志郎自身が作り出した「シェルター・オブ・ラヴ」など、心に響くメッセージが込められた楽曲も多く、視聴者の心を捉えます。

特に、「俺は電気」や「あきれて物も言えない」、そして「君はLOVE ME TENDERを聴いたか？」のスペシャル・ショート・ヴァージョンといった曲は、RCサクセションならではのユニークなアプローチと表現を持っています。

RCサクセションのライブ・ビデオ『コブラの悩み』は、単なる音楽映像作品以上の意味を持ち、当時の日本の音楽シーンにおける重要な瞬間を捉えています。このビデオを通じて、観客は忌野清志郎の迫力と情熱を感じ取ることができ、音楽が持つ力を改めて認識させられます。多くの人々に愛され続けるこの作品は、RCサクセションの音楽の魅力を引き立て、音楽文化の一部としての重要性を示しています。

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