コブラ・スターシップ

コブラ・スターシップ (Cobra Starship)

アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市で2005年に結成されたポップ・パンクを基盤とするバンドです。エモバンド「Midtown」でボーカルを務めていたゲイブ・サポータを中心にスタートしました。シンセサイザーなどを積極的に取り入れた、ポップでダンサブルなサウンドが特徴です。

略歴

結成と初期の活動 (2005-2008)

2005年、Midtownの活動休止中にゲイブ・サポータが新たな音楽プロジェクトとしてコブラ・スターシップを結成しました。初期メンバーには、ベースのアレックス・スアレス、ギターのライランド・ブラッキントン、ドラムのネイト・ノヴァロ、キーボードのエリーシャ・シュワルツらが名を連ねました。

2006年10月、デビューアルバム『While the City Sleeps, We Rule the Streets』を発表。このアルバムは、映画「スネーク・フライト」の主題歌として収録曲が起用されたことも追い風となり、全米アルバムチャートで125位にランクインしました。

2007年10月には、2ndアルバム『¡Viva La Cobra!』をリリース。前作を上回る全米チャート80位に初登場するなど、着実に支持を広げていきました。この時期に、キーボード担当がエリーシャ・シュワルツからヴィクトリア・アッシャーに交代しています。

ブレイクと成功期 (2009-2011)

バンドにとって最大の成功を収めたのは、2009年8月リリースの3rdアルバム『Hot Mess』でした。この作品は全米アルバムチャートで初登場4位を記録し、これまでの自己最高位を大きく更新しました。アルバムからの先行シングル「Good Girls Go Bad」（フィーチャリング：レイトン・ミースター）は全米シングルチャートで最高7位まで上昇する大ヒットとなり、バンドの知名度を一気に高めました。

続く2011年8月には、4thアルバム『Night Shades』を発表。全米アルバムチャートでは初登場50位を記録しました。このアルバムからの1stシングル「You Make Me Feel...」（フィーチャリング：サビー）も、全米ビルボードシングルチャートで最高7位をマークし、前作に引き続きヒットを飛ばしました。

活動停滞と解散 (2012-2015)

2012年以降、アルバムリリースは途絶え、バンドは活動のペースを落としていきました。2014年8月には、アイコナ・ポップをフィーチャーした約3年ぶりの新曲「Never Been in Love」をリリースしましたが、同年10月には結成メンバーであるアレックス・スアレス（ベース）とライランド・ブラッキントン（ギター）が同時に脱退するという大きなメンバーチェンジがありました。彼らの後任として、ベースにエリック・ハルヴォルセン、ギターにアンディ・バーがそれぞれ加入しました。

しかし、新たな体制での活動も長くは続かず、2015年11月10日、バンドは公式サイトを通じて解散を発表しました。

解散後と再活動の動き (2015-現在)

解散後、バンドとしての新たな動きはしばらくありませんでしたが、2021年10月に、これまでリリースされていなかった楽曲「Beautiful Life」がフュエルド・バイ・ラーメンより発売されました。同年12月にも同じく未発表だった楽曲「Party With You」がリリースされるなど、過去の音源に光が当たるようになりました。

そして、2024年3月5日には、カリフォルニア州アナハイムで行われたフォール・アウト・ボーイのライブにゲイブ・サポータ、ネイト・ノヴァロ、ヴィクトリア・アッシャーが登場し、コブラ・スターシップの代表曲「Good Girls Go Bad」をフォール・アウト・ボーイと共に披露しました。これは解散後、メンバーが集まって公の場でパフォーマンスを行った数少ない機会であり、バンドの再活動への期待を高める出来事となりました。

メンバー

バンドの活動期間中にはメンバーの変遷がありましたが、中心メンバーはゲイブ・サポータ（ボーカル）、ネイト・ノヴァロ（ドラム）、そしてヴィクトリア・アッシャー（キーボード）でした。

主なメンバー（活動時期を含む）

ゲイブ・サポータ (Gabe Saporta) – リード・ボーカル (2005-2015, 2021, 2024)
ネイト・ノヴァロ (Nate Novarro) – ドラム (2005-2015, 2024)
* ヴィクトリア・アッシャー (Victoria Asher) – キーボード (2007-2015, 2024)

その他、アレックス・スアレス（ベース）、ライランド・ブラッキントン（ギター）、エリーシャ・シュワルツ（キーボード）、エリック・ハルヴォルセン（ベース）、アンディ・バー（ギター）らがメンバーとして在籍しました。

ディスコグラフィーや来日公演記録など、詳細は別途参照してください。

コブラ・スターシップは、そのキャッチーなメロディーとエレクトロサウンドを取り入れた独自のスタイルで、2000年代後半から2010年代前半にかけて多くのリスナーに支持されました。彼らの楽曲は、特に「Good Girls Go Bad」や「You Make Me Feel...」といったヒット曲を通じて、当時のポップシーンに確かな足跡を残しています。

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