コラージュ (ポーランドのバンド)

コラージュは、1986年にギタリストのミレク・ギルとドラマーのヴォイテク・シャドコフスキを中心にポーランドで結成されたロックバンドです。

デビューと展開

1990年にポーランド語によるファースト・アルバム『妖精伝説 (Baśnie)』でデビュー。1992年には、このアルバムが『Fairy Tales』というタイトルで世界に向けて発売され、国際的な注目を集めました。同時期には、ユーライア・ヒープのワルシャワ公演で前座を務めるなど、ライブ活動も積極的に展開しました。その後、オランダのレーベル「SIミュージック」と契約を結び、1994年には初の英語詞アルバム『ムーンシャイン』をリリースしました。このアルバムは、バンドの音楽性をより広い層にアピールするものでした。

コラージュは、1990年代を通じて精力的に活動し、ファースト・アルバムを含めて合計5枚のアルバムをリリースしましたが、1999年に惜しまれつつも解散しました。

解散後の活動と再結成

解散後、主要メンバーはそれぞれ新たな音楽活動を開始しました。2003年には、ドラマーのヴォイテク・シャドコフスキを中心に、サテライト (Satellite)というプロジェクトが結成され、アルバム『ア・ストリート・ビトウィーン・サンライズ・アンド・サンセット』でデビューを果たしました。また、ギタリストのミレク・ギルも自身のバンド、ビリーヴ (Believe)を結成し、2005年にデビュー・アルバム『Hope to See Another Day』をリリースしています。これらの活動は、コラージュのメンバーが解散後も音楽への情熱を持ち続け、新たな表現を追求していることを示しています。

2013年、コラージュはオリジナル・メンバーからロバート・アミリアンを除くメンバーで再結成し、ライブ活動を再開しました。その後、メンバー・チェンジを経て、2022年には待望の新譜『Over and Out』がリリースされ、ファンを歓喜させました。

音楽性と背景

コラージュは、社会主義政権下のポーランドで活動を開始したバンドであり、アルバムのリリースはポーランドの民主化運動以降となりました。音楽的には、「シンフォニック・ロック」や「プログレッシブ・ロック」に分類されることが多いですが、ジョン・レノンのカバー・アルバムをリリースするなど、幅広い音楽性を持っています。彼らの音楽は、叙情的で美しいメロディーと、複雑な構成、そして高度な演奏技術が特徴です。また、歌詞は、社会的なテーマや内面的な感情を表現したものが多く、聴く人の心に深く響きます。

コラージュは、ポーランドのロックシーンにおいて重要な位置を占めるバンドであり、その音楽は、多くのファンに愛され続けています。再結成後の活動にも注目が集まっており、今後の活躍が期待されています。

ディスコグラフィ

妖精伝説 (Baśnie) (1990年)
Fairy Tales (1992年)
ムーンシャイン (1994年)
Over and Out(2022年)

外部リンク

* 公式サイト

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