コリアセブン

コリアセブンの概要

コリアセブン（朝: 코리아세븐）は、韓国におけるセブン-イレブンの運営企業であり、ロッテグループの傘下にあります。本稿では、コリアセブンの事業の発展や歴史を中心にご紹介します。

歴史の始まり

コリアセブンの根源は、1979年に設立されたロッテセブンに遡ります。韓国ロッテグループは、同年の12月にソウル小公洞でロッテ百貨店を開店しました。グループの名誉会長であった辛格浩は、流通業界での地位を確立するため進出した最初の事業が、コンビニエンスストアの運営でした。1981年には、日本のイトーヨーカドーからのコンビニ事業提案を受け、ロッテ百貨店内にCVS事業部を設立しました。しかし、フランチャイズのリスクと高ロイヤリティが障壁となり、1982年にソウル新堂洞で初のロッテセブン店舗を開業したものの、早々に撤退を余儀なくされました。

コリアセブンの設立と成長

その後、韓国でのコンビニエンスストアの需要が高まる中、1988年のソウルオリンピック開催直前に、コリアセブンが設立されました。初代社長にはムン・ヨンジョン氏が就任し、彼の留学経験から影響を受けて、アメリカのセブン-イレブンの運営スタイルを韓国に導入することを目指します。彼は、米サウスランドと技術提携契約を結び、コリアセブンの準備を進めました。

1989年5月6日には、オリンピック選手村の近くにコリアセブンの1号店が開業し、韓国におけるコンビニエンスストアの歴史が始まりました。スタート当初から、コンビニ業界はファミリーマートやミニストップなど外資系企業の進出で活気づくこととなります。1992年にはロッテ百貨店のCVS事業部が再発足し、「ロッテマート」として展開を開始。その後、1994年にはロッテ百貨店がコリアセブンを買収し、ロッテマートの店舗はすべてセブン-イレブンとして転換されました。この過程で、同社は多くの店舗を開業し、97年には1000店舗を突破しました。

財務と経営の課題

しかし時が経つにつれ、コリアセブンは経営上の課題に直面します。2019年には店舗数が1万を超えましたが、加盟店舗の中には売上が芳しくないものもあり、全店舗の約39％が赤字に陥っています。また、コリアセブンの営業利益率は業界で低く、他社のGS25やCUと比較して不利な状況にあります。さらには、現在まで名声を得てきたブランドを保持しつつ、韓国国内のコンビニ市場において再契約を進める必要があります。

バイ・ザ・ウェイの買収と統合

2010年には、コリアセブンは「バイ・ザ・ウェイ」を買収しましたが、その後の統合が思うように進まず、残存店舗も存在し続けました。しかし、2019年には最終的に吸収合併を果たしました。さらに、2022年3月には日本のイオングループからミニストップの韓国法人を買収し、統合作業を進めています。

まとめ

コリアセブンはその設立以来、韓国のコンビニエンスストア市場で重要な役割を果たしてきましたが、経営上の課題や競争相手との厳しい戦いを抱えています。今後の展望としては、さらなる店舗展開と効率的な経営戦略が求められています。

もう一度検索