コリン・ヒギンズ

コリン・ヒギンズについて

コリン・ヒギンズ（Colin Higgins）は、1941年7月28日にアメリカのニューカレドニア・ヌメアで生まれ、1988年8月5日にエイズによって早逝した映画監督および脚本家です。彼の創作活動の中でも特に有名なのは『ハロルドとモード』（1971）であり、これは彼がUCLAで学んでいた頃に執筆した卒業制作作品が基になっています。この映画は、南カリフォルニアの風景を舞台にしたユニークで風変わりな愛の物語を描いており、カルト的な人気を集めています。

学生時代と『ハロルドとモード』

ヒギンズはUCLAにて創作活動を行い、卒業制作として脚本を書いたのが『ハロルドとモード』です。この作品は、ハル・アシュビー監督のもと映画化され、独特のストーリー展開とキャラクター設定で観客を魅了しました。映画のノベライズ版も彼自身によって執筆され、日本では1972年に翻訳が出版されました。『ハロルドとモード』は、その後も多くの人々に評価され続け、2012年にやっとDVDが発売されるまで、一般的な映像メディアでは販売されていませんでした。

映画監督としての活動

コリン・ヒギンズは、脚本家としてだけでなく監督としても数々の作品を手がけました。彼の代表作には、1978年に公開された『ファール・プレイ』（Foul Play）があり、これは彼が脚本も担当した作品です。また、1980年には『9時から5時まで』（Nine to Five）の脚本も手がけ、1982年には『テキサス1の赤いバラ』（The Best Little Whorehouse In Texas）の制作にも参加しました。

ヒギンズは、映画制作において彼の作品に自らのアイデンティティーを反映させており、特に同性愛者であることを公表していたことから、LGBTQ+コミュニティにおいても彼の作品は大きな影響を与えました。彼の映画は、しばしば冒険やユニークな視点から人間関係を探るものが多く、観客に深い印象を残しました。

早逝と遺産

残念ながら、コリン・ヒギンズは1988年にエイズにより早逝しました。彼の死は、多くのファンや同業者に悲しみをもたらしましたが、彼の作品は今もなお人々に愛され続けています。特に『ハロルドとモード』は、世代を超えて新しい視聴者を引き付け、彼の創造的な才覚を証明しています。

主な作品一覧

• - 監督作品

- ファール・プレイ (Foul Play, 1978) - 兼脚本
- 9時から5時まで (Nine to Five, 1980) - 兼脚本
- テキサス1の赤いバラ (The Best Little Whorehouse In Texas, 1982) - 兼脚本

• - 脚本作品

- ハロルドとモード (Harold and Maude, 1971) - 兼製作
- 大陸横断超特急 (Silver Streak, 1976)
- アウト・オン・ア・リム/自分探しの旅 (Out On A Limb, 1987) - TVドラマ

• - ノベライズ

- 枝川公一訳 『少年は虹を渡る ハロルドとモード』 (1972年、二見書房)

コリン・ヒギンズの映画は、今でも多くの観客に影響を与え続けており、彼の独特の視点や表現は、映画界において欠かせない存在となっています。彼の作品を知ることで、当時の文化や社会への理解を深めることができるかもしれません。

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