コロニア・デル・サクラメント

コロニア・デル・サクラメント

コロニア・デル・サクラメント（Colonia del Sacramento）は、ウルグアイ南西部のコロニア県に位置する都市であり、同県の県庁所在地です。この町は、ラプラタ川のほとりにあり、その向こう側にはアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスがあります。コロニア・デル・サクラメントは、ウルグアイで最も古い都市の一つであり、現在でも多くの歴史的建造物が残っています。2004年のデータによれば、人口は約21,714人です。かつてこの地域はポルトガル人によって貿易港として栄え、歴史的にも重要な役割を果たしました。

歴史

この町の設立は1680年に遡ります。当時、ブラジルから南下したポルトガル人のマヌエル・ロボによって、コロニア・ド・サクラメント（ポルトガル語の表記）として創建されました。しかし、設立直後から、対岸にあたるブエノスアイレスを拠点とするスペイン軍との間で争いが勃発しました。コロニア・デル・サクラメントはその後、1750年に結ばれたマドリード条約や1777年のサン・イルデフォンソ条約によって、スペイン領とポルトガル領が交互に入れ替わる状況が続きました。この結果、わずか12ヘクタールの街には、スペインとポルトガルの建築スタイルが巧みに融合し、独特の景観を生み出しました。

1816年以降、ウルグアイ川の東岸地域全体がブラジルの支配下にあり、コロニア・デル・サクラメントもリオ・デ・ジャネイロ政府の統治下に置かれた期間がありました。

世界遺産

コロニア・デル・サクラメントは、その歴史的価値からユネスコの世界遺産に登録されています。これはウルグアイにおける初の世界遺産であり、多くの観光客を惹きつけています。この町の魅力は保存状態の良い歴史的な街並みにあります。特に、建物の外観や街路は、歳月を経てもなお健在で、訪れる人々に当時の雰囲気を伝えています。

登録基準

コロニア・デル・サクラメントの世界遺産登録は、いくつかの基準を満たしていることから実現しました。具体的には、(4)番号の基準で、「人類の歴史上重要な時代を例示する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例」として認識されています。この基準により、歴史的な意義と美しさが公式に評価されました。

まとめ

コロニア・デル・サクラメントは、歴史と文化が息づく町であり、その独特の建築様式や風景は今でも多くの人々を魅了しています。この町を訪れれば、ウルグアイの過去の複雑な歴史に触れつつ、他にはない美しい景観を楽しむことができるでしょう。

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