コンコーダンサー

コンコーダンサー (Concordancer) の概要

コンコーダンサーとは、特定の検索語を中央に配置し、その前後に文脈を示す形式で結果を提示するプログラムです。この手法はKWIC（KeyWord In Context）と呼ばれ、主にコーパスの分析に使用されています。日本語では「コンコーダンサ」という表記も見られます。

コンコーダンサーの歴史

この形式の起源は、13世紀にまでさかのぼります。ラテン語のブルガダ訳聖書に対して作られたコンコーダンスがその始まりとされています。その後、電子テキストを対象にコンコーダンスを作成する試みが1951年に初めて行われ、コンピュータを利用したコンコーダンスの生成が1980年代に入ると実現しました。この時、コンコーダンサーという名のプログラムが登場し、従来の方法に比べて労力を大幅に削減し、効率的なデータ分析を可能にしました。

コンコーダンサーの評価

赤瀬川史朗は、コンコーダンサーを用いた場合の出力物を紙媒体でのコンコーダンスと比較し、その利便性について言及しています。彼は、コンコーダンサーが具体的なデータを迅速に取得し、視覚的にも理解しやすく提示する能力に対して高く評価しています。このプログラムの利点は、情報量が膨大なコーパスでも必要なデータを容易に引き出せる点です。

赤野一郎と井上永幸もまた、KWIC形式でのコンコーダンスの有用性について指摘しています。彼らは、この形式を用いることによって辞書の編纂作業が正確かつ効率的に行えるとしています。この点において、コンコーダンサーは言語研究や辞書作成の分野で欠かせないツールとなっているのです。

まとめ

コンコーダンサーの発展により、人々は言語の研究やコーパスの分析をより簡便に行うことができるようになりました。このプログラムは、文脈を中心に検索語を表示するため、言語の使用例や特性を把握するための手段として非常に有効です。今後も、アカデミックな場面や実務での活用が期待されているプログラムです。

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