コンスタンティノス1世 (ギリシャ王)

コンスタンティノス1世について

コンスタンティノス1世（ギリシャ語: Κωνσταντίνος Α΄）は、1868年にアテネで生まれたギリシャの国王であり、1913年から1917年、1920年から1922年まで王位にあった。彼はギリシャ国王ゲオルギオス1世の息子で、母はロシアの大公女オリガ・コンスタンティノヴナである。

生い立ちと教育

コンスタンティノスは、王族として恵まれた環境で育ち、様々な教育を受けた。特にドイツでの教育が影響を与え、プロイセン陸軍士官学校での訓練を受けた後、彼は軍事的なリーダーシップを発揮することになる。

オリンピックと軍歴

1896年、彼は王太子としてアテネで開催された第1回近代オリンピックの実行委員会を担当し、特にマラソン競技で地元の選手に歓声を上げる姿が印象的だった。また、1897年の希土戦争や1912年の第一次バルカン戦争では、ギリシャ軍の司令官としての役割を果たした。

王位継承と第一次世界大戦

1913年、父の暗殺により王位を継承したコンスタンティノス1世は、直面した第一次世界大戦において複雑な立場に立たされた。当初、短期戦と予想されていた戦争が長引く中、彼はどちらの陣営に加わるかの難しい選択を強いられた。首相のエレフセリオス・ヴェニゼロスが連合国を支持する中、コンスタンティノス1世は最終的に中立を選ぶことにした。

内政の混迷と退位

戦局がさらに悪化すると、1915年にはヴェニゼロスを解任し、自身の考えに沿った人物を新首相に任命した。この決定は国民の支持を失うこととなり、1916年には内戦の危機にまで発展した。最終的に1917年に退位を余儀なくされ、スイスに亡命した。王位は次男アレクサンドロスが引き継いだ。

再王位と希土戦争

第一次世界大戦後、1920年にアレクサンドロスが死去すると、国民投票によって復位が決定し、コンスタンティノス1世は再び王位に就いた。しかし、1919年から始まった希土戦争に敗北し、1922年に再び退位を余儀なくされた。その後はイタリアでの亡命生活を送り、1923年にシチリア島のパレルモで亡くなった。

家族

コンスタンティノス1世は1889年にドイツ皇帝の娘ゾフィーと結婚し、6人の子女を儲けた。彼の子供たちの中には、ギリシャ国王となったゲオルギオス2世やアレクサンドロス1世がいる。また、他の子供たちは様々な王族と結婚し、ギリシャの王室の血統を引き継いでいった。

まとめ

コンスタンティノス1世の治世は、ギリシャの歴史において重要な転換期であり、国の内外の複雑な状況に翻弄された王として知られている。彼のリーダーシップは、オリンピックの成功や戦争への対応を通じて、現在も多くの人々によって語り継がれている。

もう一度検索