コンスタンティノープル条約 (1720年)

コンスタンティノープル永遠平和条約について

1720年11月16日、ロシア・ツァーリ国とオスマン帝国の間で締結されたコンスタンティノープル永遠平和条約は、両国にとって重要な歴史的合意となりました。この条約は、1713年に結ばれたアドリアノープル条約を新たに置き換えるもので、両国の関係を再構築し、新たな平和を確立することを目指していました。

背景

この条約が成立するに至った背景には、当時のロシアの国力の著しい向上があります。特に1711年のプルト条約や1713年のアドリアノープル条約に基づく状況があった上で、ロシアはオスマン帝国にとって無視できない存在となりました。この新たな力関係の中で、和平を持続可能なものとするために結ばれたのがこの永遠平和条約です。

条約の主要内容

条約の内容には、国境線の再確認や国境紛争の平和的解決に関する合意が含まれています。また、第2条ではロシアがポーランド＝リトアニア共和国の現状を保証する国として認められ、両国は互いに交戦国に対して援助を行わないことに合意しました。これにより、オスマン帝国はポーランドの領土保全が脅かされた場合、ロシア軍のポーランド領への侵入を承認しました。

また、アゾフとチェルカスキーの間、さらにサマーラ河口やサマーラ川とオリル川の間に要塞を築かないことも合意されており、これにより両国間の緊張緩和が図られました。さらに、条約の第12条として、ロシアは1711年以降初めてオスマン帝国に外交官を派遣することが可能となりました。

商業・宗教的合意

聖地巡礼に関する取り決めも条約に盛り込まれ、ロシアの信者はオスマン帝国で税金を免除されることが定められました。さらに、商業的な側面においては、ロシア人商人とトルコ人商人の間での自由貿易が認められ、両国の経済のさらなる発展が期待されました。

影響と意義

このコンスタンティノープル永遠平和条約の締結により、ロシアは露土関係の安定を図ることができ、その結果として大北方戦争における勝利をより確かなものとしました。条約は、単なる停戦協定にとどまらず、両国の戦略的関係を強化する重要な要素となり、長期的な平和定着の礎を築きました。

参考文献

• - Полное собрание законов Российской империи, т. 6. СПб., 1822.
• - Соловьев С. М. История России с древнейших времен, кн. 10. М. 1963.

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