コンバーテ・デ・スミシオン・カリーベ

コンバーテ・デ・スミシオン・カリーベ (Combate de Sumisión Karive) について

コンバーテ・デ・スミシオン・カリーベは、ベネズエラとコロンビアに伝わる、先住民の文化に根ざした武術です。その起源は、グアヒーボ族などの民族に伝わる戦闘術に遡ります。ベネズエラでは、エンリケ・アロカ氏によって体系化され、首都カラカスを中心に普及しています。

武術の特徴

この武術は、ジャングルでの戦闘を想定して発展してきたため、素手での格闘術と様々な武器術を組み合わせた総合的な武術体系を持っています。稽古では、先住民の儀式や精神も重要視され、実際に森の中で訓練を行うこともあります。これは、単に戦闘技術を習得するだけでなく、自然との調和や文化的な背景を理解することを目的としています。

ベネズエラ政府は、この武術を土着文化を守るための重要な取り組みとして推進しています。治安があまり良くないカラカスでは、予期せぬ状況に対応するために、このような武術が有効であると考えられています。

技術

コンバーテ・デ・スミシオン・カリーベには、以下のような様々な技術が含まれます。

ルチャ・ジェクアーナ (Lucha yecuana)：ジェクアナ族に伝わるレスリングに似た格闘術です。
グアイカス (Guaykas)：ナイフや釵のような形状の武器を使用します。
槍：伝統的な槍術も含まれます。
吹き矢：ヒキガエルの毒を塗った毒矢を使用することもあります。
弓矢：大きめの弓を使用し、矢にも毒を塗ることがあります。
ボルデューナス (Bordunas)：剣の一種です。
ガラバート (Garabato)：棒状の武器です。
警棒：一般的な警棒も使用されます。
マカナ (Makana)：具体的な形状や用法は不明ですが、武器の一種です。
ボレアドーラス (Boleadoras)：ヌンチャクのような武器で、紐の先に重りがついたものを使用します。
笠：日本の陣笠術や沖縄のティンベーに近い用法で、防御や攻撃に用います。
拘束術：敵を取り押さえ、手足を縛って連行するための技術です。

まとめ

コンバーテ・デ・スミシオン・カリーベは、単なる格闘技術だけでなく、先住民の文化や精神を受け継ぐための重要な要素です。ベネズエラの社会において、その役割は非常に大きく、地域社会のアイデンティティを形成する上で不可欠なものとなっています。

参考資料

“Lucha Indígena en ja jungla de Caracas”. エル・ムンド (2010年2月23日). 2014年1月14日閲覧。

関連項目

中南米の武術一覧

外部リンク

* 「ベネズエラの武術」BBC（動画、スペイン語）

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