コンプティア

CompTIAの概要と認定資格

CompTIA（The Computing Technology Industry Association）は、1982年に設立された非営利の国際IT業界団体です。今や米国、カナダ、欧州、オーストラリア、日本を含む14拠点を展開し、89カ国以上の企業が参加しています。全世界で18,000以上の企業がCompTIAの支援を受けており、業界内で認知度の高い資格を提供しています。

CompTIAの認定資格は、特定の技術ベンダーに依存せず、幅広いIT技術をカバーすることを目指しています。そのため、IT業界でのスキルや知識を証明するための重要な指標となっており、世界中で多くの企業によって求められています。試験実施数においても、CompTIAはマイクロソフトに次いで2位の地位を確立しています。

CompTIA認定資格の種類

CompTIAが提供する認定資格は、主に以下の3つのカテゴリに分かれています。

1. CompTIA Basic Certification

これは学生およびIT初心者を対象にした「CompTIA IT Fundamentals」という資格で、基本的なIT知識が問われます。

2. CompTIA Professional Certification

このカテゴリーは専門家向けで、以下の資格が含まれています。

• - CompTIA A+: PCやモバイル機器のサポートスキルを認定する国際的に認められた資格です。ISO17024/17011に準拠しています。
• - CompTIA Network+: ネットワーク技術についての実務的な知識が求められる資格で、同じく国際的な規格に準拠しています。
• - CompTIA Security+: ITセキュリティの基本的な技術と知識を西洋基準で証明する資格です。
• - CompTIA Cybersecurity Analyst (CySA+): ITセキュリティの分析と改善に関連する知識を問う資格です。
• - CompTIA Pentest+: ペネトレーションテストに特化した資格で、セキュリティ攻撃に対する深い理解が必要です。
• - CompTIA Cloud+: クラウドサービスの運用能力を証明します。
• - CompTIA Server+: サーバーの導入や管理に関する幅広い知識をカバーします。
• - CompTIA Project+: 小規模から中規模プロジェクトの管理能力を示す資格です。
• - CompTIA CTT+: 教育業界でのインストラクター向けの資格。

3. CompTIA Specialty Certification

このカテゴリは特定の領域に特化しており、例えばクラウドコンピューティングに関する知識を問う「CompTIA Cloud Essentials」などがあります。

4. CompTIA Mastery Certification

高度な専門技術を持つプロフェッショナル向けの「CompTIA Advanced Security Practitioner (CASP+)」もこのカテゴリに入ります。

取得と有効期限

CompTIAの資格は、かつては取得した資格に有効期限がなく生涯認定の形で運用されていました。しかし、IT技術の急速な進展により、2011年から一部の資格に3年間の有効期限が設定されました。これにより、資格を保持するには定期的な研修や実務経験が必要となり、「CE」という付記がされるようになりました。歴史的に取得された資格に対してはこの変更は適用されず、生涯認定が維持されています。

CompTIAの資格は、瞬時に変化するIT業界において、専門的な成長を促すための重要な基盤となっています。

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