コンラッド・リカモラ

コンラッド・リカモラ

コンラッド・リカモラ（Conrad Wayne Ricamora、1979年2月17日生まれ）は、アメリカの人気俳優であり、主に舞台やテレビで活躍しています。特にABCのドラマシリーズ「殺人を無罪にする方法」で演じたオリバー・ハンプトンの役で広く知られるようになりました。オフブロードウェイのミュージカルでも評価されており、2013年と2019年に初演された「Here Lies Love」や「Soft Power」などの作品で、その実力を発揮しています。2015年にはブロードウェイの名作『王様と私』でデビューし、多くの観客の注目を集めました。

幼少期と教育

リカモラはカリフォルニア州サンタマリアで生まれ、アメリカ空軍に従事していた父ロン・リカモラと、ソーシャルワーカーである母デビー・ボレンダーの息子として育ちました。父親はフィリピンのマニラ出身で、10歳のときにアメリカに移住しました。彼の家族は多様な背景を持ち、父方はフィリピン系、母方はドイツ系とアイルランド系の血を引いています。リカモラは主にフロリダ州ナイスビルで育ち、熱心なテニスプレーヤーとしても知られていました。彼は自らの性的指向を公表し、LGBTQ+の権利促進に貢献するため、人権キャンペーンから可視性賞も受賞しています。

彼はクイーンズ大学シャーロット校でテニス奨学金を受けて学び、2001年に心理学の学位を取得しました。その後、2012年にテネシー大学で演技を専攻し、修士号（MFA）を取得しました。

キャリアの始まりと成功

リカモラの演技の道は大学在学中に始まり、卒業後はノースカロライナ州シャーロットとフィラデルフィアのコミュニティシアターで活動しました。2013年にはオフブロードウェイミュージカル「Here Lies Love」でニノイ・アキノ役を演じ、パブリックシアターでの公演で評価を受けました。この作品により、彼はシアター・ワールド賞を受賞し、ルシール・ローテル賞のミュージカル優秀主演男優賞にノミネートされました。

2014年から2020年まで放送された「殺人を無罪にする方法」でリカモラはオリバー・ハンプトン役でレギュラーとして出演しました。このシリーズは高い評価を受け、リカモラの名をさらに広めることとなりました。彼は第2シーズンからのゲストとしてはじまり、シーズン3からはレギュラーに昇格しました。

ブロードウェイでの進出

2015年にはリンカーン・センター・シアターでの『王様と私』の再演に参加し、ルン・タ役を演じました。この公演は非常に高く評価され、彼がブロードウェイでの名声を確立する重要なステップとなりました。特に、2015年のブロードウェイキャストでのミュージカル録音は、グラミー賞の最優秀ミュージカルシアターアルバムにノミネートされました。

2017年、リカモラはシアトル・レパートリー・シアターで「Here Lies Love」に再び参加し、ニノイ・アキノ役での再登場を果たしました。続く2018年には、ロサンゼルスのアーマンソン・シアターでデヴィッド・ヘンリー・ファンによる新作「ソフト・パワー」に出演し、シュエ・シン役を演じました。この作品もまた、後にグラミー賞の最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞にノミネートされました。

まとめ

コンラッド・リカモラは、その多才な演技力と多様な役柄を通じてアメリカのエンターテインメント界において重要な存在となっています。彼は舞台、テレビ、映画いずれにおいても観客を魅了する力を持った俳優として、今後の活躍も期待されています。

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