コンラト1世 (グウォグフ公)

コンラト1世：グウォグフ公の生涯

コンラト1世（1228年/1231年 - 1274年頃）は、グウォグフ公として知られる人物です。ヴロツワフ公ヘンリク2世を父に、ボヘミア王オタカル1世の娘アンナを母に持ち、激動の時代を生きました。

生涯

1241年、父ヘンリク2世がレグニツァの戦いで戦死。幼いコンラトは、兄ボレスワフ2世の後見を受けました。ボレスワフ2世は、領地分割による弱体化を避けるため、コンラトをパリへ留学させます。しかし、1248年、コンラトは兄が領地を分割したことを知り、帰国。自身の領地を要求しました。

兄弟間の協定により、コンラトはボレスワフ2世の共同統治者となります。兄はコンラトに聖職者の道を歩ませようとしますが、コンラトは領地分割を要求し続け、兄弟間で紛争が勃発。1249年、コンラトはヴィエルコポルスカへ逃亡し、プシェミスウ1世の支援を得てビトム・オジャンスキを奪取します。彼はプシェミスウ1世の妹サロメアと結婚し、同盟関係を強化。さらに、兄ヘンリク3世とも連携しました。

1251年、コンラトはグウォグフ市民の反乱を背景に、ボレスワフ2世への遠征を成功させ、グウォグフ公国を獲得。しかし、兄弟間の緊張関係はコンラトの死まで続きました。1257年には、ボレスワフ2世をレグニツァ城から誘拐し、身代金を得て釈放。1271年には、ボレスワフ2世に領地の一部を奪われるなど、報復を受けています。

1260年以降、ボヘミア王オタカル2世がシロンスクへの関与を強めると、コンラト1世はボヘミアとの関係を深め、領国へのドイツ人移民を奨励。これにより、1253年にはグウォグフにマクデブルク法が適用されました。また、ヴロツワフ司教トマシュ1世を支持しましたが、彼の死後、後任の司教トマシュ2世ザレンバとは対立しました。

晩年、コンラト1世はジェロナ・グラに教会を建立し、聖ヤドヴィガに捧げました。

子女

最初の妻サロメアとの間に6人の子供をもうけました。

アンナ：上バイエルン公ルートヴィヒ2世と結婚
エウフェミア：ゲルツ伯アルブレヒト1世と結婚
ヘンリク3世：グウォグフ公
コンラト2世
プシェムコ
ヤドヴィガ：ヴロツワフの聖クララ女子修道院長

2度目の結婚では、ランツベルク辺境伯ディートリヒの娘ゾフィーと結婚しましたが、子供はいませんでした。

コンラト1世の生涯は、領地を巡る兄弟間の争い、周辺諸国との外交、都市の発展など、多岐にわたる出来事に彩られています。彼の政策は、後のシロンスク地方に大きな影響を与えました。

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