コートスター

コートスター：輝ける経歴と悲劇的な最期

コートスターは、フランス生まれの競走馬。フランスでデビュー後、イギリスに移籍し、その類まれな才能で数々の栄光を掴むも、最後は悲劇的な最期を迎えることになる。その激動の人生を紐解いていこう。

華々しいデビューと挫折

2003年3月、フランスで競走馬としてのキャリアをスタート。ハードル競走を中心に10戦4勝の成績を残し、その実力を示した。2004年秋にはイギリスへと渡り、新たな挑戦を開始する。イギリスでの2戦目、エクセター競馬場でのハンデキャップチェイスでは、圧倒的な強さでレースを進めたものの、転倒というアクシデントに見舞われる。鞍上の騎手が再騎乗を試みたものの、惜しくも2着に敗れた。この事故により軽度の骨折が判明し、長期休養を余儀なくされた。この転倒と再騎乗をめぐっては、イギリスで大きな議論を呼び、動物愛護団体からの批判も浴びることとなった。

その後復帰したコートスターは、2005年冬のティングルクリークチェイスでG1初勝利を飾る。しかし、続くクイーンマザーチャンピオンチェイスでは、転倒により競走中止という結果に終わった。

栄光のシーズンとベットフェア社のボーナス

2006～2007シーズンは、コートスターにとって絶頂期と言えるだろう。危険な飛越を繰り返しながらも、勝利を重ねていく。オールドローンチェイス、ベットフェアチェイス、ティングルクリークチェイスと連勝を重ね、キングジョージ6世チェイスでは8馬身差の圧勝劇を演じた。そして、最大の目標であったチェルトナムゴールドカップでは、単勝1番人気に応え、見事優勝。ベットフェアチェイス、キングジョージ6世チェイス、チェルトナムゴールドカップの3大競走を制覇し、ベットフェア社から100万ポンドものボーナスを獲得した。

栄光と影

2007～2008シーズンも、オールドローンチェイス2着、ベットフェアチェイス連覇、キングジョージ6世チェイス連覇と好成績を収めた。アスコットチェイスでも勝利するなど、その強さを示したが、チェルトナムゴールドカップでは2着に敗れ、続くレースでも2着にとどまるなど、やや精彩を欠く場面も見られた。

再起と最後の輝き

2008～2009シーズン以降も現役を続け、2009年のキングジョージ6世チェイスでは3連覇を達成。そして、2010年のチェルトナムゴールドカップでは、ライバルのデンマンを13馬身差で圧倒し、2勝目を飾った。12歳まで現役を続け、2012年3月、チェルトナムゴールドカップを最後に引退した。

悲劇的な最期

引退後、2015年6月24日、囲い馬場での事故により負傷。懸命の治療も及ばず、6月29日、安楽死処分となった。

コートスターは、その華々しい活躍と悲劇的な最期によって、競馬史に名を残す競走馬となった。その勇姿は、多くの競馬ファンの記憶に深く刻み込まれている。

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