コードギアス (漫画)

コードギアス (漫画)

『コードギアス』シリーズは、様々なメディアミックス展開を行っており、漫画化もその一つです。本稿では、それぞれの漫画作品について解説します。個別記事が存在する作品については、そちらを参照してください。多くの作品は角川書店（現KADOKAWA）から刊行されていますが、『コードブラック 速弾きのルルーシュ』のみ講談社から刊行されています。

これらの漫画作品の多くは、アニメ版とは異なるパラレルワールドを舞台としています。主要なキャラクターは共通していますが、世界観や細かい設定が変更されている場合があります。特に、ナイトメアフレーム（KMF）の扱いは作品によって大きく異なり、アニメ版には存在しない組織が登場したり、既存の組織の役割が変更されていることもあります。アニメ版の設定については、アニメ版の各作品を参照してください。

コードギアス 反逆のルルーシュ（漫画版）

『月刊Asuka』にて2006年10月号から2010年3月号まで連載された作品です。ストーリー原案は大河内一楼、谷口悟朗、作画はマジコ!が担当しました。単行本はあすかコミックスDXより全8巻が発売されています。

Asuka版の概要

Asuka版は、基本的にはアニメ版（R2を含む）のストーリーを漫画化したものですが、一部設定が異なっています。最も大きな違いは、ナイトメアフレームが存在しないことです。そのため、白兵戦やルルーシュのギアス能力が中心に描かれています。ただし、陸戦艇や戦闘機、戦車など、KMF以外の機動兵器は登場します。

また、アッシュフォード学園がイレヴンとブリタニア人の共学制度であるという設定が強調されており、学園内のストーリーに重点が置かれています。

Asuka版のアニメ版との主な相違点

スザクが最初からアッシュフォード学園に在籍している。
KMFが登場しない。
スザクが特派（特別派遣嚮導技術部）に配属されるのが、ホテルジャック事件後である。
ロイドが軍に籍を置きながら、教師でもある。
ユーフェミアが数日だけアッシュフォード学園に転入し、スザクと出会ったりルルーシュと再会したりする。
カレンが扇のレジスタンスに所属しておらず、学園の過激派のリーダーとして登場する。
コーネリアやディートハルトなど、一部キャラクターが登場しない。
ユーフェミアが総督となっている。
ブリタニア人の学生で構成された「学生自治軍」が登場し、カレン率いるイレヴン学生過激派と対立する。
扇や玉城などのレジスタンスは中盤から登場し、ゼロと合流する。
ナリタ戦がない。
カレンが実母に反抗していた過程は描かれていない。
ゼロを捕らえようとしてシャーリーが銃撃される役回りが、ヴィレッタではなくジェレミアとなっている。
C.C.がピザを頼む店が「ピザハット」ではなく、「ピザモット」という架空の店である。
マオがシャーリーやルルーシュと接触する前に、ブリタニア軍の死体置き場でスザクに呼び止められる。
タバタッチをルルーシュが着ている。
ニーナが生徒会メンバーの一人という以上に目立った役割がない。
ルルーシュがスザクに捕まるのが神根島ではなく、政庁である。
ルルーシュがシャルルに消された記憶が、「ギアスとC.C.」に関するものだけになっている。
バベルタワーの事件がない。
マリアンヌの精神がアーニャではなく、ヴィレッタに潜んでいた。
ジノとアーニャがゼロレクイエム後に、ミレイやリヴァルと同様にブリタニア系日本人となり、アッシュフォード学院生徒会入りする。

Asuka版の機動兵器

VTOL：8話でスザクが搭乗。日本解放戦線のタンカーを追跡する際に使用された。

Asuka版に登場する組織

特別派遣嚮導技術部：スザクが所属する部隊。主に戦闘機や陸戦艇のメンテナンスを行う。
過激派：カレンが率いる反ブリタニアのグループ。
学生自治軍：アッシュフォード学園に通うブリタニア人の学生のみで構成されたグループ。
真日本文化保護推進協会：日本人を名乗ることを許可する代わりに、金を騙し取る組織。

コードギアス 反攻のスザク

『月刊Asuka』増刊『ビーンズエース』で2006年Vol.6から2008年Vol.15まで連載された作品です。原作はサンライズ、ストーリー原案は大河内一楼・谷口悟朗、シナリオ協力は羽角彩夏（アークライト）、作画はヨミノアツロが担当しました。単行本はあすかコミックスDXより全2巻が発売されています。

反攻のスザクの概要

ルルーシュの親友であるスザクを主人公とした、もう一つのコードギアスです。基本的にはアニメ版と同じ展開を見せますが、ナイトメアフレームの代わりに強化歩兵スーツ（パワードスーツ）が登場します。

反攻のスザクのアニメ版との主な相違点

序盤でルルーシュがC.C.を連れ帰っている。
クロヴィスの暗殺手段が異なる。
アッシュフォード学園におけるスザクや日本人への差別と迫害が、他作品よりシビアに描かれている。
ブリタニア人の黒の騎士団への評判があまり良くない。
オレンジ事件が起きないため、ジェレミアが落ちぶれていない。
セシル、ユーフェミアなど一部キャラクターが登場しない。
シュナイゼルがエリア11の総督となる。
ナイトメアフレームが存在せず、「ランスロット」が強化歩兵スーツとして登場する。
シャルルが日本に訪れた際に暗殺される。
物語の黒幕が異なる。
玉城やロイドなど、アニメ版で悪役ではない人物の一部が悪役となっている。

反攻のスザクの登場人物

マリエル・ラビエ：ロイドの助手を務める才媛。スザクをアッシュフォード学園に入れる。
レナルド・ラビエ：マリエルの父で、ロイドの昔の上司。ランスロットの最初の研究をしていたが、事故で半身麻痺になる。

反攻のスザクに登場する組織

偽黒の騎士団：黒の騎士団の名前を騙っていた麻薬密売組織。

強化歩兵スーツ

ランスロット：試作強化歩兵スーツ。開発者はロイド。視神経から脳に特殊な信号を送り、人間の運動能力を飛躍的に向上させる「ナイトメアシステム」を搭載している。現状ではスザクにしか扱えない。

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