コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー
『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』は、大人気アニメ『
コードギアス 反逆のルルーシュ』から派生したメディアミックス作品の一つで、
2006年から
2009年まで『
月刊コンプエース』にて連載された漫画作品です。原作を
大河内一楼と
谷口悟朗、作画をたくま朋正が担当しました。本作品は、ルルーシュの妹であるナナリーを
主人公に据えた、もう一つの『コードギアス』の物語が展開されます。
概要
『ナイトメア・オブ・ナナリー』は、アニメ版とは大きく異なる展開を見せるアナザーストーリーです。物語は、クロヴィスの行動によってルルーシュとC.C.の生死が不明となる場面から大きく分岐し、ナナリーがオリジナルキャラクター・ネモと契約してギアス能力に目覚め、異形のナイトメアフレーム「マークネモ」に搭乗することになります。
この作品では、ギアス能力が物理的な影響を及ぼすなど、アニメ版とは異なる設定が採用されています。また、オリジナルキャラクターが多数登場する一方で、アニメ版のキャラクターの一部が登場しない、または役割が異なるなど、大胆な変更が加えられています。最終回では、本作品の世界がアニメ版の
パラレルワールドの一つであることが示唆されています。
アニメ版と比較すると、ルルーシュが序盤で行方不明になるなど、環境が大きく異なります。しかし、ナナリーの内面や学校生活など、アニメではあまり語られなかった部分が深く掘り下げられています。本作品のナナリーは、ルルーシュと同様に自身の無力さを嘆きつつも、高圧的な態度を取る人物には物怖じしない、気丈な少女として描かれています。
アニメ版との主な相違点
クロヴィスがC.C.の目撃者をもみ消すためにミサイルを発射し、ルルーシュとC.C.が生死不明となる。
ナナリーがネモと契約し、ギアス能力に覚醒、マークネモに搭乗する。
ギアス能力が物理的に作用する。
ギアス能力者は「ギアスユーザー」と呼ばれる。
オリジナルキャラクター(ネモ、アリスなど)が多数登場する。
アニメ版で生き残った人物の一部が死亡する。
オリジナルKMF「GX01シリーズ」が登場する。
ゼロの正体がなかなか明かされず、人間離れした能力を持つ。
黒の
騎士団の制服のデザインが変更されている。
ユーフェミア、シャーリー、桐原などアニメ版で死亡した人物の一部が最後まで生き残る。
C.C.、シュナイゼルなどアニメ版で生き残れた人物の一部が死亡する。
マオが女性として登場する。
中華連邦やE.U.が登場しない。
本編のギアス嚮団に相当する組織として「エデンバイタル教団」が登場する。
「ワイヤード」と呼ばれる特殊なギアス能力が登場する。
ストーリー
ブリタニアに占領された日本で、ナナリーは兄ルルーシュを失い、悲嘆に暮れていました。そんな彼女に、ネモと名乗る謎の存在が接触し、ギアスの力を与えます。力を手に入れたナナリーは、アッシュフォード学園で親友アリスと学園生活を送る傍ら、ギアスユーザーたちとの戦いに巻き込まれていきます。
一方、エリア11にはゼロと名乗る謎の人物が現れ、ブリタニアに反旗を翻します。ナナリーは、アリスがブリタニアの特殊部隊「イレギュラーズ」の一員であることを知り、激しく葛藤します。そして、ブリタニア軍と黒の
騎士団の戦いが激化する中、ナナリーは囚われの身となり、処刑を待つことになります。
本作品オリジナルキャラクター
ネモ: ナナリーにギアス能力を与えた謎の存在。ナナリーの心の闇を糧として力を与える。
アリス: アッシュフォード学園に通うナナリーの親友。ブリタニアの特殊部隊「イレギュラーズ」の一員。
サンチア: イレギュラーズのリーダー格。敵の気配を感知するギアス「ジ・オド」の使い手。
ダルク: イレギュラーズのメンバー。怪力を生むギアス「ザ・パワー」の使い手。
ルクレティア: イレギュラーズのメンバー。戦場の地形を解析するギアス「ザ・ランド」の使い手。
登場機体
マークネモ: ナナリー専用の異形KMF。ネモによって召喚され、圧倒的な戦闘能力を発揮する。
GX01シリーズ: イレギュラーズが搭乗するオリジナルKMF。第七世代KMFに匹敵する性能を持つ。
組織
特殊名誉外人部隊(イレギュラーズ): バトレー将軍直属の特殊部隊。ギアスユーザーが多く所属する。
エデンバイタル教団: 本編のギアス嚮団に相当する組織。皇帝直属で特権を振るう。
ギアスの詳細
本作品では、ギアスは自然の摂理を捻じ曲げる力として描かれており、アニメ版とは性質が異なります。ギアスを所有する人物は「ギアス・ユーザー」と呼ばれ、それぞれが異なる能力を持っています。また、ギアスには致命的な反作用があり、C.C.細胞を移植されたギアス・ユーザーは抑制剤なしでは死に至ります。