ゴティックメード

ゴティックメード (GOTHICMADE) 完全解説

ゴティックメード（GOTHICMADE、略称：GTM）は、漫画『ファイブスター物語』と映画『花の詩女 ゴティックメード』に登場する、全長約25メートルの人型戦闘兵器です。

GTMの誕生と圧倒的な性能

正式名称は「パンツァー・カンプフ・ロボーター」。「AD世紀」5000年代、炎の女皇帝の時代に誕生したとされ、星団暦の時代における主要兵器となっています。半永久機関である「ハーモイド・システム」を搭載し、その出力は天文学的な数値を誇り、戦闘時の動作速度は亜光速に達します。テレポート時には光速を超えることも可能です。

しかし、その高出力ゆえに機体発熱が深刻な問題となっており、戦闘後は強制冷却が必要です。特に高性能なGTMは稼働時間が制限されるため、運用に制約が生じます。

ウォーキャスターと騎士

GTMは、並外れた身体能力を持つ「ウォーキャスター」と呼ばれる者たちのみが操縦できます。高度な訓練を受けていない者でもGTMのコントロールシステムにより操作は可能ですが、ウォーキャスターが用いる拡張操作機能を使わず、GTMの性能をフルに発揮することはできません。ウォーキャスターは「騎士」「ヘッドライナー」「シバレース」などと呼ばれ、GTMと騎士の連携は、GTMを「GTM以外に破壊不可能」たらしめます。

ファティマとGTM

当初、GTMの制御は「シン・ファイア」と呼ばれる人工頭脳が行っていましたが、星団暦2310年に人工生命体「ファティマ」が登場して以降、ほとんどのGTMにファティマが搭載されるようになりました。ファティマは、GTMの制御だけでなく、GTMが持つ未成熟な個性をケアし、安定した性能を発揮させる役割も担っています。しかし、ファティマの種類によってはGTMを恫喝して制御するケースもあり、ファティマの能力がGTMの性能に影響を与えることも明らかになっています。一部のGTMは、ファティマや騎士の助けを借りずに、ある程度の自律行動が可能です。Z.A.P.などは、その破壊本能の制御にファティマと騎士の協働が必要となります。

GTMの構造とフレーム

GTMは、ツインスイングと呼ばれる独自の駆動システムを採用しています。2本の背骨と脊椎からなるフレームと装甲がそのまま骨格となり、肘や膝の関節がオフセットされていることで、スイングの移動距離と可動域を広げています。フレームは複数タイプ存在し、それぞれ異なる特性を持ちます。代表的なフレームとしては、以下が挙げられます。

アウトメタ: 炎の女皇帝開発によるGTMの原型。
スミロ・フレーム: アウトメタをリバースエンジニアリングしたもの。
ライオン・フレーム: 大型で高出力、重装甲の堅牢なフレーム。
ライオン・デトニクス・フレーム: ライオン・フレームを小型軽量化したフレーム。
パンター・フレーム: 星団暦2000～3000年代で最も普及したフレーム。
レオパルト・フレーム: A.K.D.主力機の多くが採用。
プーマ・フレーム: 小型軽量化された最新フレーム。
ティーガー・フレーム: 変形機構を持つフレーム。
チータ・フレーム: 小型ながら高出力なフレーム。
ティティン・フレーム: Z.A.P.などに採用されているフレーム。
ジャグワ・フレーム: マイティシリーズなどに採用されているフレーム。

フレームの歪みや動力部の不具合は、一見無関係な箇所のトラブルに繋がることもあるため、高度な整備技術が必要です。

各勢力の主力GTM

ここでは、主な勢力の主力GTMをいくつか紹介します。各勢力、騎士団によって様々なGTMが運用されており、所有、譲渡、接収など、複雑な経緯を持つ機体も多いことに注意が必要です。

A.K.D. (ミラージュ騎士団、ゴーズ騎士団): ミラージュシリーズ（ブリンガーシリーズ）、Z.A.P.、MGPなど
バビロン王国騎士団: ツァラトウストラ・アプターブリンガー、スピードミラージュMk.2など
フィルモア帝国: ホルダ型、カイゼリンなど
クバルカン法国: ルッセンフリード、リッタージェットなど
バッハトマ魔法帝国: カーバーゲン、ダッカスなど
ミノグシア連合: バーガ・ハリなど
ガマッシャーン共和国: エクペラハなど
バキン・ラカン帝国: アルタイなど
トラン連邦共和国: ホウザイロIなど
ウモス社会主義共和国連邦: ボルドックスなど
ロッゾ帝国: グロアッシュなど
メヨーヨ朝廷: ホウライ、アグニムなど
コーネラ帝国: デモールなど
ギーレル王朝: オスカード、バーガ・ハリなど
ピチカート公国: アマルカルバリなど
* 惑星カーマントー・ドーマ連合: バーガ・ハリ・ダンダグラーダなど

上記以外にも多数のGTMが存在し、それぞれの機体には独自の設計思想と歴史が刻まれています。 GTMは『ファイブスター物語』の世界観を象徴する存在であり、その多様性と魅力は作品全体を彩る重要な要素となっています。

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