ゴーゴー・キカイダー

シングル「ゴーゴー・キカイダー」

「ゴーゴー・キカイダー」は、シンガーの秀夕木とコロムビアゆりかご会が歌唱を担当したシングル盤です。1972年8月10日に日本コロムビアから、型番SCS-503として市場に送り出されました。

収録曲

このシングルには、特撮テレビドラマ『人造人間キカイダー』を彩る二つの重要な主題歌が収められています。いずれの楽曲も、作曲および編曲は渡辺宙明氏が手掛けています。

1. ゴーゴー・キカイダー
歌唱：秀夕木、コロムビアゆりかご会
作詞：石森章太郎
タイアップ：特撮テレビドラマ『人造人間キカイダー』オープニングテーマ

2. 戦え!!人造人間キカイダー
歌唱：秀夕木、コロムビアゆりかご会
作詞：八手三郎
タイアップ：特撮テレビドラマ『人造人間キカイダー』エンディングテーマ

楽曲にまつわるエピソード

表題曲「ゴーゴー・キカイダー」のインストゥルメンタル版（オリジナル・カラオケ）を短縮したものが、テレビシリーズ『人造人間キカイダー』本編の次回予告時に流れるBGMとして用いられました。さらに、続編にあたる『キカイダー01』の次回予告BGMにも、この短縮版が引き続き採用されています。

また、「ゴーゴー・キカイダー」のレコーディング音源には、曲の終盤部分にトランペットの演奏ミスが含まれていることが知られています。作曲者の渡辺宙明氏が後のラジオ番組で語ったところによると、このミスに気づいた際にリテイク（録り直し）を求める要望を出したものの、当時の日本コロムビアの担当者は「一度本番として録音したものは聴き直さず、そのまま採用する」という方針を採っており、その要望が無視された結果、修正されることなく製品版に採用されてしまったとのことです。このような姿勢が続いたことから、演奏家側からの苦情が寄せられ、これを契機に日本コロムビア社内のレコーディングに対する姿勢が見直され、現在はそのような状況は改善されているといいます。このエピソードは、当時の音楽制作現場の一端を垣間見せる貴重な話として語り継がれています。

カバーバージョン

「ゴーゴー・キカイダー」は、その後も様々なアーティストによってカバーされています。

ヘヴィメタルバンドのアニメタルは、彼らのアルバム『アニメタル・マラソンII 特撮編』の中でこの曲をカバーしています。
声優の藤原啓治氏も、『百歌声爛 -男性声優編-II』という企画盤の中で本曲を歌唱しています。
* ロックバンドのザ・コレクターズは、2014年公開の映画『キカイダー REBOOT』のために本曲をアレンジした「ゴーゴー・キカイダー REBOOT2014」を発表しました。このアレンジ版には、原曲の作曲者である渡辺宙明氏自身も編曲者として参加しています。映画本編で使用されたのはこのアレンジ版の短縮バージョンであり、サウンドトラック・アルバムにもこの短縮版が収録されています。フルサイズの音源については、2019年時点で配信音源としてのみ入手可能であったり、『キカイダーREBOOT』の限定版パンフレットに付属する特典CDに収録されたりと、収録形態が限られています。

これらのカバーは、オリジナル版が持つ魅力が時代を超えて多くの人々に受け継がれていることを示しています。

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