ゴージャス (映画)

映画『ゴージャス』について

『ゴージャス』（原題：玻璃樽、英題：Gorgeous）は、1999年に公開された香港映画で、ジャッキー・チェンが主演を務めています。この映画は、ジャッキーにとっては珍しいラブロマンスのジャンルに分類される作品となっています。

概要

当初、ジャッキー・チェンは本作のプロデューサーとして関与する予定でしたが、さまざまな経緯を経て自身も出演することとなりました。物語は、少女プウを中心に展開され、映画の最初の15分間はジャッキーの出演がないため、スー・チーが演じるプウのストーリーに焦点が当てられています。興味深い点として、映画には異なる結末を持つ二つのバージョンが存在し、視聴者はそれぞれのバージョンを違うメディアで楽しむことができます。長年にわたりジャッキーの日本語吹替を担当してきた声優・石丸博也は、本作を特に好きな作品の一つに挙げています。

ストーリーの概要

物語は台湾の漁村に住む少女プウが、恋愛を夢見るところから始まります。彼女は仲良しのイルカと遊んでいる最中に、海岸に流れ着いた瓶を拾います。その中には「君を待っている」という手紙が入っており、プウは運命的な出会いを期待して、手紙に記された住所を求めて香港へ飛び立ちます。しかし、手紙の送り主である美男子アルバートはゲイで、手紙は別れた恋人に宛てたものでした。失望したプウは、無理やりアルバートの家に滞在し、彼のメイクアップアーチストとしての仕事を手伝うことになるのです。

ある日、プウは仕事の合間に海を眺めていると、別のクルーザーで一人の男性が男たちに襲われているのを発見します。彼を助けるために海に飛び込んだのは、リサイクル会社の大富豪C・N・チェンでした。プウは、この優しい男性に惹かれていき、アルバートの協力を得て彼にアプローチすることを決心します。同じく、興味や魅力を感じたチェンも次第にプウの純粋さに心を惹かれていきます。

キャストとスタッフ

本作のキャストには、旧ソフト版と新ソフト版で異なる演出が施されています。演出には蕨南勝之や市来満が参加しています。監督を務めたのはヴィンセント・コクで、原案や脚本にも彼が関わっています。

特にプウ役では、当初スー・チーが候補として挙げられていましたが、最終的に様々な経緯を経て彼女がこの役を演じることになりました。ジャッキーが自分の演技に懸念を抱いていたこともあり、彼女の演技は非常に高く評価されました。実際、ジャッキーはスー・チーの演技力を「近年、稀に見る質の高い女優」と絶賛しています。

音楽と主題歌

映画本編では使用されていないものの、日本での予告編にはSUZI KIMの「A WINTER LOVE SONG」と、hot hip trampoline schoolの「Brass Rockers」が使われ、映像を盛り上げています。これらの音楽も映画のマジックを一層引き立てています。

まとめ

『ゴージャス』は、ジャッキー・チェンの新たな側面を見せる作品であり、ラブロマンスというジャンルの中で展開される人間関係の複雑さや感情の機微が描かれています。異なる結末やキャストの魅力に加え、ジャッキーならではのエンターテインメント性も詰まった映画です。

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