ゴー・ウエスト (バンド)

ゴー・ウエスト (Go West)

ゴー・ウエストは、1980年代半ばから現在に至るまで活動を続けるイギリスの音楽デュオです。ボーカリストのピーター・コックス（1955年11月17日生まれ）と、作曲・演奏を担当するリチャード・ドラミー（1959年3月20日生まれ）によって構成されています。

彼らは1985年に鮮烈なデビューを飾りました。ファーストシングル「ウィ・クローズ・アワ・アイズ」は発表されるやいなやヒットチャートを上昇し、当時の音楽シーンにおいて、洗練された「ブルー・アイド・ソウル」サウンドを特徴とする新進気鋭のユニットとして大きな注目を集めました。その人気は国境を越え、特に日本においても支持を獲得し、来日時には当時の人気音楽番組『夜のヒットスタジオ』に出演するなど、精力的な活動を展開しました。

ゴー・ウエストのキャリアにおいて、世界的な認知度を飛躍的に高めた出来事として、1990年に公開された映画『プリティ・ウーマン』への楽曲提供が挙げられます。この作品のサウンドトラックに収録された楽曲「キング・オブ・ウィッシュフル・シンキング」（マーティン・ペイジ作）は、全米シングルチャートで最高位8位を記録する大ヒットとなり、彼らの名を広く北米市場にも浸透させるきっかけとなりました。

その後も彼らの勢いは衰えませんでした。1992年に発表されたアルバム『インディアン・サマー』からは、先行シングルとしてリリースされた「フェイスフル」が大きな成功を収めます。この曲は、全英チャートで最高13位、そして全米チャートでも最高14位という好成績を記録し、世界的なヒットとなりました。さらに、当時の全米ラジオ放送回数を基にしたランキングである「American Top 40」においては、翌1993年1月に最高3位に到達するなど、楽曲の浸透度の高さを示す結果を残しています。

アルバム『インディアン・サマー』には、「フェイスフル」以外にも注目すべき楽曲が収録されています。例えば、アメリカの著名なシンガーソングライター、ボビー・コールドウェルの代表曲の一つである「風のシルエット」のカヴァーバージョンは、特に日本のFMラジオ局で頻繁にオンエアされ、日本のリスナーにも広く親しまれました。

彼らがこれまでに発表してきた主なアルバムには、以下の作品があります。

ディスコグラフィ (アルバム)

『ゴー・ウェスト』 - Go West (1985年)
『バン! アンド・クラッシュ!』 - Bangs and Crashes (1986年) ※リミックスアルバム
『ダンシング・オン・ザ・カウチ』 - Dancing On The Couch (1987年)
『インディアン・サマー』 - Indian Summer (1992年)
『エイセス&キングス - ザ・ベスト・オブ・ゴー・ウェスト』 - Aces And Kings-The Best Of Go West (1993年) ※コンピレーションアルバム
Live At The NEC (2001年) ※ライブ録音
Tohy Hadley vs Peter Cox＆Go West (2004年) ※ライブ録音
『フューチャーナウ』 - Futurenow (2008年)
3D (2010年)

ゴー・ウエストは、そのメロディアスで都会的なサウンド、そしてピーター・コックスの情感豊かなボーカルにより、1980年代以降のブリティッシュ・ポップシーンにおいて確固たる地位を築きました。現在もライブ活動などを通じて、多くのファンにその音楽を届け続けています。

外部リンク

ゴー・ウエスト公式ウェブサイト（英語）
* ゴー・ウェスト公式ウェブサイト（日本語）

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