サイクルフィギュア

サイクルフィギュア

サイクルフィギュア（英：Artistic Cycling）は、特定の課題を制限時間内に自転車を使って演じる、室内で行われる自転車競技です。この競技は、英語での正式名称は「アーティスティック・サイクリング」であり、フィギュアスケートの自転車版とも考えられています。日本では「サイクルフィギュア」という名称が広く使われています。

競技の概要

競技は以下の形式にカテゴリ分けされています：シングル、ペア、団体（4人、または6人）。選手たちは、音楽に合わせて6分間の演技を行い、その中であらかじめ選定された演技課題に挑みます。課題の種類は多岐にわたり、シングル競技の場合、最大で28の課題に挑戦できます。ペアや団体においても、合計22、25の課題が設定されています。これらの課題には、二輪走行、スチルスタンド（静止）、ターンやスクワット、ジャンプ、ウィリー、移行などが含まれます。また、演技中にふらついたり、足を地面につけたり、落車した場合はそれぞれ減点が科せられます。演技順は、あらかじめ決めた順序で実施しなければなりません。

用具・服装

サイクルフィギュア専用の自転車が必要であり、この自転車は特別な設計がなされています。具体的にはハンドルが回転する構造や幅広のサドルが特徴です。また、演技の際には特定の服装規定があり、胸部や腹部を露出してはいけません。ペアや団体の演技では、全員が同一の服装で統一します。

競技場

競技は、縦最大11メートル、横最大14メートルの室内コートで行われます。このエリアは「ライディングエリア」と呼ばれ、演技は常にこの中で行う必要があります。もしエリア外に出ると減点されます。ライディングエリアの周囲には「クリアエリア」があり、障害物が置かれることはありません。エリア内には、3つの同心円が描かれ、それそれがインナーサークル、ミドルサークル、アウターサークルと名付けられています。

歴史

サイクルフィギュアは、19世紀にアクロバットとして主にヨーロッパで行われていたものが、次第にスポーツとして成り立っていきました。その起源については諸説がありますが、ドイツ系アメリカ人の自転車曲乗師、ニコラス・エドワード＝カウフマンが1888年に非公式な世界選手権を開催したことが知られています。日本では1978年に現在の日本室内自転車競技連盟の前身である日本サイクルサッカー連盟内にサイクルフィギュア委員会が設立され、競技が広がりを見せました。

競技会

世界選手権は国際自転車競技連合により「世界室内自転車競技選手権」として毎年開催されており、サイクルサッカーと同様に日本も1984年から参戦しています。国内においても、1985年から全日本室内自転車競技選手権が行われており、競技は年々人気を集めています。

参考文献

• - UCI Rules: Part VIII "INDOOR CYCLING - ARTISTIC CYCLING"（2006年12月22日版, 英語）
• - 日本室内自転車競技連盟訳「室内自転車競技　サイクルフィギュア競技規則」（UCI Rulesの2005年版邦訳） - ウェイバックマシン（2015年10月22日アーカイブ分）

外部リンク

• - 日本室内自転車競技連盟 - ウェイバックマシン（1999年10月4日アーカイブ分）

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