サウス・エンド・グラウンズ

サウス・エンド・グラウンズは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンにかつて存在した野球場であり、現在のMLBアトランタ・ブレーブスの前身球団が本拠地として使用していました。

球場の歴史

初代 (1871年-1887年)

1871年、初のプロ野球リーグであるナショナル・アソシエーションが誕生し、ボストンにもレッドストッキングスというチームが誕生しました。同年5月16日、レッドストッキングスの本拠地としてサウス・エンド・グラウンズが開場しました。

1875年限りでナショナル・アソシエーションが解散すると、チームは翌年からナショナルリーグへ移籍。チーム名をレッドキャップス（1876年～1882年）、ビーンイーターズ（1883年～）と変えながら、1887年まで初代サウス・エンド・グラウンズを本拠地として使用しました。

1887年シーズンの試合が9月10日に終了すると、新しい球場を建設するために初代サウス・エンド・グラウンズは解体されました。

2代目 (1888年-1894年)

2代目のサウス・エンド・グラウンズは、1888年5月25日に開場しました。ホームベース裏には、2本の小塔で飾られた巨大な2階建てのグランドスタンドがそびえ立ち、左右両ファウルライン沿いと右中間には屋根なしの観客席が設置されました。当時としてはかなり壮大な球場であり、収容人数は6,800人でした。

しかし、1894年5月15日、右中間観客席の下で子供が火遊びをしていたことが原因で火災が発生。火は燃え広がり、球場とその他117棟もの建物が焼失する大火災となりました。ビーンイーターズはコングレス・ストリート・グラウンズを仮本拠地として試合日程を消化しつつ、急ピッチで新球場の建設に取り掛かりました。

3代目 (1894年-1914年)

新球場は、2代目サウス・エンド・グラウンズの焼け跡にわずか10週間で建設され、7月20日に開場しました。前球場が保険に加入していなかったために資金が不足し、完成した3代目サウス・エンド・グラウンズは、以前よりも小規模なものとなりました。外野の広さは、左翼：250フィート（約76.2メートル）、左中間：445フィート（約135.6メートル）、中堅：440フィート（約134.1メートル）、右中間：440フィート、右翼：255フィート（約77.7メートル）でした。

ビーンイーターズはその後、ダブス（1907年～1910年）、ラスラーズ（1911年）、ブレーブス（1912年～）とチーム名を変えながら、1914年までサウス・エンド・グラウンズを本拠地として使用しました。

同じボストンに本拠地を置くレッドソックスが1912年に、鋼鉄とコンクリートで造られた新球場フェンウェイ・パークへ移転したことがきっかけとなり、ブレーブスのオーナーであったジェームス・ガフニーも新球場建設を決意。1915年3月20日に建設を開始しました。ブレーブスは1915年のシーズン前半戦をフェンウェイ・パークを間借りしてプレーし、後半戦からは完成した新球場ブレーブス・フィールドへ移転しました。

外部リンク
South End Grounds at Ballparks.com
Boston Public Library - Sports Temples of Boston
* South End Grounds at Project Ballpark

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