サクライケンタ

サクライケンタ：現代音楽とポップスの融合

サクライケンタ（1983年11月10日生まれ）は、日本の音楽シーンで活躍するソングライター、編曲家、音楽プロデューサー、そしてギタリストです。株式会社ekomsの代表取締役も務める彼は、大阪府出身で、独自の音楽性を「現音ポップ」と名付け、現代音楽とポップミュージックを融合させたサウンドを作り上げています。

音楽のキャリア：多様な活動

幼少期からドラムを習い、独学でギターを始めたサクライケンタは、中学生時代にはMTRを用いた宅録、17歳からはMacとLogic Proを用いたDTM制作を始めました。ライブハウスの店長から借りたCDがきっかけで現代音楽、特にスティーヴ・ライヒの作品に衝撃を受け、東京での来日公演にも足を運んでいます。

20歳頃からデザイン会社との繋がりを通じて、映像作品に合わせたインストゥルメンタル楽曲制作を手がけるようになり、2007年頃には、友人であるサオリリスの作詞による楽曲「チョコっとだけ愛してください」で初めてアイドルソングの作曲に挑戦しました。この楽曲は後にアイドルユニット「サクラィ学院」によって歌唱されました。

2011年には、茉里との出会いによってソロプロジェクト「いずこねこ」を始動させ、「現音ポップ」の世界観を本格的に表現し始めます。しかし、持病であるうつ病の悪化により、2014年8月に活動を休止せざるを得なくなりました。

株式会社ekomsの設立と多様なプロデュース活動

2013年8月には、音楽制作とタレントプロデュースを事業内容とする株式会社ekomsを設立しました。いずこねこの活動休止後も精力的に活動を続け、コショージメグミ（元BiS）を中心としたアイドルグループ「Maison book girl」の結成、プロデュースにも携わりました。「世界の終わりのいずこねこ」という映画の制作と並行して、グループの結成を発表、活動開始にいたっています。

その後も、様々なアーティストのプロデュースや楽曲提供を手がけ、その活動範囲はアイドルグループ、ジャムバンド、そしてソロアーティストまで広がっています。ピエール中野（凛として時雨）らとのジャムバンド「カオティック・スピードキング」への参加、アイドルグループ「クマリデパート」「ZOC」（現METAMUSE）、「Ilie」（金子理江のソロプロジェクト）、「Haze」といった数々のアーティストのプロデュース、そして、近年では戦慄かなのとKATY（香椎かてぃ）によるユニット「悪魔のキッス」のサウンドプロデュースを担当するなど、彼の活動は多岐に渡っています。

重要な関係性と共同作業

サクライケンタは、映画『世界の終わりのいずこねこ』で共演した蒼波純や、数々の楽曲でコラボレーションしている大森靖子など、多くのアーティストとの深い繋がりを持っています。特に大森靖子とは、2014年3月に大森のライブを観に行ったことがきっかけで交流が始まり、Maison book girlへのコショージメグミの加入にも繋がっています。大森靖子の楽曲「SHINPIN」「ピンクメトセラ」、吉川友の楽曲「歯をくいしばれっっ」などのサウンドプロデュースや編曲、そして大森靖子のツアーへの参加など、幅広い共同作業を行ってきました。また、大森靖子が結成したZOCのマネージメントも株式会社ekomsが行っていました。

作品リスト：多様なジャンルの楽曲提供

彼の作品リストは非常に多岐に渡り、ソロ作品である「sakuraikenta Instrumental Collection」をはじめ、いずこねこ、Maison book girl、クマリデパート、Ilie、そしてGOMESS、ずんね from JC-WC、大森靖子、吉川友、佐保明梨、スマートフォンゲーム『A3!』、『IDOLY PRIDE』、二丁ハロ、二丁目の魁カミングアウト、ZOC、劇団ノーミーツ、開歌-かいか-、クマニキなど、数多くのアーティストへの楽曲提供、サウンドプロデュース、編曲などを手がけています。GLAYの「Pianista」の編曲にも参加するなど、その活動は音楽シーンの多様な分野に広がっています。

サクライケンタの音楽活動は、現代音楽とポップミュージックを融合させた独自のサウンドと、数多くのアーティストとのコラボレーションによって支えられており、今後も音楽シーンにおいて重要な存在として活躍が期待されます。

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