サゴ・ニューマテリアルギターズ

Sago New Material Guitarsは、兵庫県尼崎市に本社を構える日本のギターメーカーです。同社は「Sago」というハイエンドブランドを筆頭に、「Seed」「Stem」という廉価ブランドも展開しています。

創業と発展

ギター修理の職人であった高山賢氏が2004年に設立しました。当初は高山氏が一人で全ての業務を担っていましたが、2009年にサーモウッド処理を施したギターを楽器フェアに出展したことがきっかけで、業界からの注目を集めるようになりました。現在では、多くのプロミュージシャンがSagoのギターを愛用しています。

Sagoの製品は、そのほとんどにサーモウッドが使用されていますが、オーダーメイドでは他の木材も選べます。創業当初はオリジナルモデルのみを製造していましたが、顧客からの要望に応え、Fender系ギター・ベースのコピーモデル「Classic Style」の製造・販売も行っています。

Sago製品の特徴

サーモウッド

Sagoの最大の特徴は、木材を無酸素状態で200℃以上の高温で乾燥させる「サーモウッド」技術を、2009年からほとんどの製品に採用していることです。この技術は元々フィンランドでサウナ建築のために開発されたもので、楽器への応用はSagoが世界初です。

サーモウッド処理を施すことで、木材は経年変化したような状態になり、新品でありながらビンテージ楽器のような独特な弾き心地が得られます。また、寒暖差や湿度変化にも強く、ツアーなどの過酷な環境下でも安定した状態を保てます。実際に試作品をツアーで使用した足立祐二（Dead End）氏は、「夏場の高温やステージの熱にも寸法が安定している」と評価しています。さらに、木材中の余分な水分やヤニが飛ぶため、通常の木材よりも5～15％軽量化できるというメリットもあります。

ただし、サーモウッドには「出音のアタック成分が若干減少し、全体的に音が丸くなる」という特徴と、「衝撃に弱くなる」という欠点もあります。そのため、取り扱いには注意が必要です。

ピックアップ

Sagoは、自社で「L(x)」というピックアップブランドをプロデュースしています。本社工房で製造される「L(x)」シリーズは、主にSagoブランドの製品に搭載され、海外の協力工場で製造される「L(x)-Lite」シリーズは、Seed・Stemブランドの製品に搭載されています。

これらのピックアップは、Sagoの楽器のサウンドを特徴づける重要な要素の一つです。

使用アーティスト

Sagoのギターは、国内外の多くのミュージシャンに愛用されています。その音色と品質は、様々なジャンルの音楽シーンで高く評価されています。

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