サザエさんの新婚家庭

映画『サザエさんの新婚家庭』の概要

『サザエさんの新婚家庭』は、1959年8月23日に公開された日本の映画作品であり、製作と配給は東宝が担当しました。この作品は、シリーズ第6作目にあたります。この映画では、サザエとマスオの新婚生活を中心に描かれており、彼らの日常生活に潜むユーモアが詰まっています。さらに、本作からマスオの妹であるタイコも登場し、物語に新たな要素を加えています。

物語の展開

映画は、サザエが念願の結婚を果たし、マスオとの新しい生活を始めるところからスタートします。彼らは磯野家で同居を始めますが、初めての共同生活には思わぬ困難が待ち受けていました。二人で楽しむために購入したテレビは、カツオやワカメ、近所の住人たちに占拠され、サザエとマスオはなかなかその楽しみを味わえずにいました。また、マスオの母から贈られたお菓子も、カツオとワカメに横取りされてしまうのです。

二人は映画を見ようと家を出るも、またしてもカツオとワカメに見つかり、思い通りのデートはできずに大混乱。さらに、マスオの妹タイ子が登場し、「カツオとワカメの面倒は私が見る」と言いながら、キャンプに誘ってくれますが、実際にはお金や缶詰を学生に奪われ、しまいにはカツオにカエルでいたずらされる羽目に。

帰宅すると、マスオの母・舟が入院しており、サザエは一人で家事をこなさなければならない状況に。さらに、マスオの上司である蛭田課長に社宅の要望を伝えに行くと、なぜか「マスラオ派出夫」と間違えて恥をかいてしまいます。

そして、マスオは同僚から未亡人の鮎子の仕事を見つける手助けを頼まれます。サザエはそのことを知らず、マスオが遅く帰宅する様子や持って帰ってくるバーのマッチなどから浮気を疑い始めます。ある晩、若い女性といるマスオを見かけたサザエは、浮気と誤解して離婚を考え、仲人の山中老人に報告しようとしますが、山中家でもケンカが続いていることを知り、ケンカのつまらなさに気付くのでした。

やがて、マスオは秘書課長に昇進し、社宅の当選という朗報が届きます。この機会を利用して、サザエとマスオはようやく二人だけの新婚生活を実現すべく社宅へ引っ越すことになります。

映画のスタッフとキャスト

本作は、青柳信雄監督のもとに制作され、原作は長谷川町子が担当しています。脚本は笠原良三と蓮池義雄が手掛けています。音楽は神津善行が作曲し、撮影は完倉泰一が担当しました。美術監督には北猛夫、録音には三上長七郎、照明には森弘充がそれぞれ関わっています。

主要なキャストとしては、フグ田サザエ役に江利チエミ、フグ田マスオ役に小泉博、波平役に藤原釜足、舟役に清川虹子が出演。磯野カツオとワカメはそれぞれ白田肇と猿若久美恵が演じ、マスオの妹タイコは白川由美が務めました。

同時上映

本作とともに、映画「アイ・ラブ・ユウ」も同時に上映されました。この映画の監督は古澤憲吾で、主演は瀬木俊一が務めています。

このように『サザエさんの新婚家庭』は、日常の中に潜む笑いや誤解を描いた心温まる作品として、多くの人々に親しまれています。

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