サザエさんの結婚

『サザエさんの結婚』

『サザエさんの結婚』は、1959年1月9日に公開された日本の映画作品で、東宝が製作・配給を手がけた実写化の第5作目です。この作品は、人気漫画『サザエさん』を基にしており、サザエとマスオの結婚に至るストーリーが描かれています。

概要

本作には、サザエ役の江利チエミに加えて、映画に新たに登場する雪村いづみが波平の知人の娘という役どころで出演しています。また、撮影現場では多くの東宝俳優たちがカメオ出演しており、リアルな撮影風景を垣間見ることができる楽屋落ちの要素も含まれています。なお、ワカメ役が前作の松島トモ子から、新たに猿若久美恵に交代したのも注目です。この映画では、再登場する山中老人の姿も見ることができます。

ストーリー

物語は、サザエの両親が銀婚式を迎え家族での会議を経て日光へ旅行に出かけるところから始まります。その後、サザエの大阪にいる叔父夫婦である万造とちえが、息子ノリオの状況を確認するために訪れますが、ノリオは酒やギャンブルに耽っており、さらには女性の写真が見つかります。実はその女性は恋人の浅利はま子で、叔父夫婦は反対しますが、サザエの働きかけによって二人は婚約に成功します。

叔父夫婦はノリオに振り回されながら、自分たちも新婚気分を味わおうと磯野家の留守を預かることになります。その頃、サザエは日光へ向かい、両親と再会します。一方、マスオは親友の悦子と社長の息子富岡の結婚式のために上京し、サザエも自らの結婚式の参考を求めて二人の式に出席します。

結婚式の場で、マスオが東京に転勤するよう頼む場面があり、サザエはその言葉を後悔します。しかし、その後ノリオの下宿人である映画女優の平目スナ子の話を通じて、マスオが東京転勤することが決まります。サザエが女性と一緒にいるマスオを見かけて怒る瞬間がありますが、実はその女性はマスオの妹タイ子で、母からの「式は北海道で行いたい」という手紙を持ってきたのでした。

こうして、サザエとマスオは北海道へ旅立つこととなります。

スタッフ・キャスト

本作は、青柳信雄監督のもと、製作に杉原貞雄、脚本に笠原良三、音楽には神津善行が担当しています。主要キャストには、サザエ役の江利チエミをはじめ、フグ田君を演じる小泉博、波平を演じる藤原釜足、さらには多様な役者たちが名を連ねています。

本作は、魅力的なキャラクターと共に、サザエとマスオの結婚に向けた道のりを描いた心温まる物語です。また、時代背景を反映した多彩なエピソードが、多くの観客に愛され続けている理由の一つでもあります。

もう一度検索