サッカーイギリス女子代表

サッカーイギリス女子代表：統一チームの軌跡

サッカーイギリス女子代表は、イングランド、スコットランド、北アイルランド、ウェールズの4つのサッカー協会によって構成される、特別な女子サッカーチームです。このチームは、主にオリンピックなどの国際大会でイギリスを代表して戦います。

FIFAとIOCの異なる立場

国際サッカー連盟（FIFA）は、イギリス本土の4協会と、海外領土の6協会をそれぞれ独立した代表として認めています。そのため、通常のFIFA主催の国際大会では「イギリス女子代表」として出場することはありません。しかし、国際オリンピック委員会（IOC）は、イギリス本土においてはイギリスオリンピック委員会（BOA）のみを認めているため、オリンピックでは統一チームが結成されることになります。

ユニバーシアード大会では、男子同様に「イギリス女子代表」が結成され、過去にはメダルも獲得しています。

オリンピックにおける道のり

北京オリンピック（2008年）

2008年の北京オリンピックでは、FIFAがイングランドのオリンピック出場を認めず、イギリスとしての出場も4協会の合意が必要とされました。しかし、他の3協会が反対したため、出場は実現しませんでした。

ロンドンオリンピック（2012年）

自国開催となった2012年のロンドンオリンピックでは、紆余曲折を経て4協会による統一チームが結成されました。最終的には、イングランドから16名、スコットランドから2名の選手が選ばれました。

リオデジャネイロオリンピック（2016年）

2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、イングランドサッカー協会が統一チームの再結成を打診しましたが、他の3協会に拒否され、断念しました。

東京オリンピック（2020年）

2020年の東京オリンピックでは、2019 FIFA女子ワールドカップにおけるイングランドの成績が評価され、イギリス女子代表が編成されることになりました。ウェールズサッカー協会のCEOは、このチーム編成について、競技機会が得られる利点があると述べています。

パリ・オリンピック (2024年)

当初、オリンピックのヨーロッパ予選はFIFA女子ワールドカップが兼ねていましたが、UEFA女子ネーションズリーグに変更。イギリス代表の出場権はネーションズリーグのイングランドの成績で決定されることになりました。しかし、ネーションズリーグ2023-24 リーグA1のグループステージにて、イングランドは得失点差でオランダに敗れ2位となり、決勝ラウンド進出とオリンピックの出場権を逃しました。

オリンピックの成績

赤枠は自国開催

関連チーム

サッカーイングランド女子代表
サッカースコットランド女子代表
サッカー北アイルランド女子代表
* サッカーウェールズ女子代表

サッカーイギリス女子代表は、各協会の思惑や国際的な状況に左右されながらも、オリンピックの舞台でその存在感を示してきました。今後の活躍にも注目が集まります。

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