サハラマラソン

サハラマラソン (Marathon des Sables)

サハラマラソンは、モロッコ南部の砂漠地帯で毎年3月下旬から4月上旬にかけて開催される、約230kmのウルトラマラソンです。その過酷さから「地球上で最も過酷なレース」とも呼ばれています。

レース概要

レースは6つのステージに分かれ、7日間かけて行われます。各ステージの距離は毎年変更されますが、おおよその目安は以下の通りです。

第1～3ステージ: 25km～40km
第4ステージ: 70km～85km (最長ステージ)
第5ステージ: 42.2km (マラソン)
第6ステージ: 10km～20km

通常ステージは12時間以内、最長ステージは34時間以内に完走する必要があります。コースは砂漠だけでなく、岩場や塩湖など多様な地形を含み、参加者を苦しめます。

過酷な環境

サハラマラソンの特徴は、その過酷な環境にあります。日中の気温は50℃を超えることもあり、夜間は急激に冷え込みます。砂嵐や強風に見舞われることも珍しくありません。

参加者は、7日分の食料、寝袋、炊事道具、衣類、医薬品など、必要な物資をすべて自分で用意し、6kg～13kgの荷物を背負って走らなければなりません。水とテントは運営側から提供されますが、それ以外はすべて自己責任となります。

自己責任

競技中の食事はすべて競技者自身が自分で用意しなければなりません。競技者は7日分の食料や飲み物、その他、寝袋、炊事道具、懐中電灯、コンパス、衣服、薬など諸々の必要な荷物（およそ6kg～13kg）を背負いながらマラソンをする。水とテントは運営側から提供されます。

歴史

サハラマラソンは、1986年に初めて開催されました。以来、世界中から多くのランナーが集まり、その過酷なチャレンジに挑んでいます。

1994年のレースでは、イタリア人警察官のマウロ・プロスペリが砂漠の嵐で道に迷い、10日間彷徨うという事故が発生しました。彼はコウモリの血を飲んで渇きをしのぎ、自殺を図るも失敗。その後、遊牧民に救助されました。

参加情報

2008年の大会の登録費は2550ユーロ＋税でした。

2008年までにおいて、モロッコのラセン・アハンサルが10回、彼の兄弟のモハメド・アハンサルが2回の優勝を果たしています。

2007年までに、2名の競技者がレース中に死亡しています。

2008年には801名が参加し、うち10名が日本人でした。

2010年現在、女性の完走最高齢記録は75歳（フランス人）、日本人の完走最高齢は73歳の女性です。

2021年の大会（例外的に10月開催）では、尾藤朋美が女子総合2位となり準優勝を果たしました。

注意点

「サハラ砂漠マラソン（サハラレース　SAHARA RACE）」（エジプトにて、2005年より毎年10月開催）と混同されるケースが多いので注意が必要です。

日本人参加者

過去には、間寛平などの芸能人もサハラマラソンに挑戦しています。

西秋愛菜 - 総合順位578位/総合時間63時間22分30秒、サハラマラソン史上女子最年少完走記録（19歳）(2006年)
柏木貴代 - 総合順位582位/総合時間64時間48分43秒(2006年)
福井未菜 - 総合順位583位/総合時間65時間21分47秒(2006年)
間寛平 - 51時間46分5秒で521位(2008年)
* ヤハラリカ(モデル・タレント) (2017年)


サハラマラソンは、体力だけでなく精神力も試される、究極の挑戦です。

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