サラダ・ボウル

『サラダ・ボウル』について

『サラダ・ボウル』（Salad Bowl）は、日本初のBGV（環境ビデオ）番組として、1985年10月5日から1986年3月29日までの間にテレビ神奈川（TVK）で放送されました。このプログラムは毎週土曜日の朝8時から8時29分まで放送されており、音声多重放送を利用して音質の向上を図っていました。また、本編中には一切の広告が挿入されない自主制作扱いの内容が特徴でした。

放送内容

番組は多彩な映像と音楽で構成され、視聴者にリラックスしたひとときを提供しました。主な内容は以下の通りです。

• - MINT WIND: 南国の島々や青い海を航空撮影した映像と清涼感あふれる音楽の組み合わせが楽しめます。
• - PALAU: パラオ群島の美しい風景とその独特な模様をエキゾチックな音楽に乗せて映し出します。
• - PALAU2: 前作の続編として、さらにパラオの魅力を伝える映像が展開されます。
• - Late in Autumn: 高速道路を走りながら見られる信州の山々や秋の風景を、牧歌的な音楽と共に楽しむ内容です。
• - Dune - 砂丘: 鳥取砂丘の定点カメラによる早朝から夕方までの風景を叙情的な音楽と共にお届けします。
• - THE GYUSHA: 由布島の牛車が通る海岸線の風景と南国の音楽が融合しています。他にも、ハワイや日本国内の風景が取り上げられることもありました。

この番組は、音楽もオリジナルで構成され、さまざまなアーティストが参加しました。音楽プロデュースは米田秀幸と川島章が担当し、録音はサウンドスカイスタジオやムーンライトスタジオで行われました。

スタッフと制作

『サラダ・ボウル』の制作者には、テレビ神奈川のディレクターいぐろしげおをはじめ、多くのスタッフが協力しました。ロケーションコーディネーターの小野直己や、音楽を担当した赤坂隆や辻邦博たちが関わり、制作のクオリティを高めました。

制作には複雑なフローチャートがあり、オリジナル楽曲の制作からロケーション撮影、編集、そして放送までの一連の流れが確立されていました。放送にあたっては、事前の試写や放送フォーマットの作成なども行われました。

番組の影響

『サラダ・ボウル』はその年月の中で、日本の環境ビデオ番組の先駆けとなり、1986年の朝日新聞での紹介は全国的な知名度を獲得するきっかけとなりました。その後、東京MXテレビでも映像が使用されるなど、その影響は広がりました。

残念ながら、本放送の形では再放送もソフト化も行われていないため、観察した視聴者にとっては貴重な記憶であり続けます。また、この番組に続くBGV番組『Brain Package』も放送され、相互に影響を与え合っていました。

『サラダ・ボウル』の放送は1986年に終了し、その後番組は「ハーベストタイム」となりましたが、その影響力と記憶は今もなお色あせることがありません。

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