サラヴァ!

アルバム『サラヴァ!』の概要

『サラヴァ!』は、高橋ユキヒロが1978年6月21日にキングレコードのSEVEN SEASから発表した初のソロスタジオアルバムです。この作品は、サディスティックスの活動中に制作され、高橋自身がキングレコードのディレクターである安藤からの提案を受けて制作されました。収録曲は1978年の2月にレコーディングされ、特にヨーロッパ音楽からの強い影響を受けています。

このアルバムは、後のニュー・ウェイヴや初期のイエロー・マジック・オーケストラ（YMO）におけるフレンチ音楽の要素を取り入れるきっかけとなった、自身の音楽的探求の出発点と言えます。アルバムタイトルは、フランスの音楽レーベル「サラヴァ・レーベル」に由来しています。

参加アーティスト

本作には、高橋ユキヒロが後にYMOに参加しレコードデビューを果たす細野晴臣、坂本龍一を筆頭に、サディスティック・ミカ・バンドの加藤和彦、高中正義や今井裕、さらには山下達郎や吉田美奈子、鈴木茂など、多彩なアーティストが参加しています。特に坂本龍一は、高橋と共に全曲の編曲および共同プロデュースを手がけ、キーボードの演奏は全て手弾きで録音されています。

リメイク作品《Saravah Saravah!》

本アルバムの発売から40年を経た2018年には、新たにリメイク作品『Saravah Saravah!』がリリースされました。この作品では当時のマルチトラックの演奏パートを使用し、高橋ユキヒロのボーカルを新たに録音した上でミキシングが行われました。高橋はインタビューにおいて、「今回の録り直しでやっと完成した感覚があります」と語っています。

リリースの歴史

『サラヴァ!』は、当初1978年6月5日にレコードとカセットテープの2つの形態で販売されました。その後、2005年にはデジタルリマスタリングを施したCDが発売され、再度2009年にはSHM-CDがリリースされました。2018年には、発売40周年を記念しオリジナル・マスターからの最新デジタルリマスター音源を使用したUHQCDや、180g重量盤のLPレコードが発表され、同時にハイレゾ音源の音楽配信も開始されています。

収録曲とその解説

アルバムには、以下の曲が収録されています。

• - A面

1. VOLARE (NEL BLU DIPINTO DI BLU)
2. SARAVAH!
3. C'EST SI BON
4. LA ROSA
5. MOOD INDIGO

• - B面

6. ELASTIC DUMMY
7. SUNSET
8. BACK STREET MIDNIGHT QUEEN
9. PRESENT

これらの楽曲は、ジャンルを超えた豊かな音楽体験を提供し、聴く者に深い印象を残します。

演奏メンバー

本作の演奏には、多くの著名なミュージシャンが参加しています。高橋ユキヒロはボーカルを担当し、坂本龍一がキーボードを演奏。細野晴臣はエレクトリックベースを担当し、鈴木茂や松木恒秀、高中正義といったギタリストも参加しています。また、多彩なパーカッションやバックボーカルを担当するアーティストたちが楽曲に彩りを加えています。

このように、『サラヴァ!』は高橋ユキヒロの音楽的探求の一環として、1970年代後半の日本の音楽シーンにおいて重要な位置を占めている作品となっています。

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