サル・ジボ

サル・ジボ（Salou Djibo）は、1965年4月15日生まれのニジェールの陸軍士官です。彼は2010年2月18日に発生した軍事クーデターを主導し、その結果として成立した軍政勢力「民主主義復興最高評議会」(CSRD)の議長に就任しました。2011年4月7日に民政移管が完了するまで、事実上のニジェール共和国のトップとして国を統治しました。

生い立ちと出自

1965年、サル・ジボはニジェール川に近い田舎町、ナマロで生まれました。彼はザルマ族の出身であり、現在では結婚して5人の子供を持つ父親でもあります。

軍歴

ジボの軍歴は1995年にコートジボワール北部の都市ブアケでの軍事教練から始まりました。翌1996年には教練役員となり、軍人としてのキャリアをスタートさせます。1997年に少尉に任官し、1998年には中尉、2003年には大尉へと昇進を重ねました。2006年10月には、chef d'escadron（戦隊司令官、少佐クラス）に昇進しています。また、彼はモロッコと中国でも訓練を受けており、国際的な視野も持ち合わせていました。

彼は様々なポストを歴任し、小隊長としてアガデス軍事センターのインストラクターを務めたほか、首都ニアメの守備隊指揮官も務めました。また、国際貢献として、2004年にはコートジボワール、2006年にはコンゴ民主共和国におけるPKO（平和維持活動）に参加しています。

2010年2月の軍事クーデター

2010年2月、サル・ジボは軍事クーデターを主導し、当時の政府を打倒して軍事政権を樹立しました。クーデター後、彼はニジェールを「よき民主主義と統治のモデルにする」という意思を表明しました。しかし、国際社会からの圧力もあり、早期の民政移管が求められることになります。2011年3月12日には民政移管のための大統領選挙が実施され、マハマドゥ・イスフが当選しました。そして、同年4月7日にイスフが大統領に就任し、サル・ジボはCSRD議長を退任、元首としての役割を終えました。

サル・ジボのリーダーシップは、ニジェールにとって激動の時代を象徴するものでした。クーデターによる政権掌握から、民主的な選挙を経て民政移管へと導いた彼の功績は、評価が分かれるところですが、ニジェールの歴史において重要な役割を果たした人物であることは間違いありません。

関連項目

ニジェールの大統領

外部リンク

cctv.com - Backgrounder: Nigerien junta leader Salou Djibo

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