サワロ国立公園

サワロ国立公園は、アメリカ合衆国アリゾナ州に位置する国立公園です。その名前は、公園の象徴でもあるサワロサボテンに由来しています。この公園は、ツーソン市の東と西に分かれて2つの地区を持ち、それぞれ異なる景観と特徴を持っています。

公園の概要

総面積は約370平方キロメートルで、そのうち約289平方キロメートルが自然保護区に指定されています。公園には2つのビジターセンターがあり、どちらもツーソンから車で容易にアクセスできますが、公共交通機関は利用できません。西側はツーソン山脈、東側はリンコン山脈という大きな山脈に隣接しており、ソノラ砂漠の美しい風景が広がっています。サワロサボテンの他にも、タマサボテン、チョーヤカクタス、ウチワサボテンなど、多様なサボテン類が自生しています。また、絶滅危惧種のレッサーハナナガコウモリや、準絶滅危惧種のニシアメリカフクロウなど、貴重な動物も生息しています。

公園の設立は、1933年5月1日にサワロ国定史跡として始まり、1994年10月14日に国立公園に昇格しました。年間訪問者数は約60万人で、多くの人々がこの自然の美しさを求めて訪れます。

園内には、整備された240キロメートルにおよぶハイキング道があり、手軽な自然観察路も設けられています。ただし、夏の暑い時期のハイキングは避けるのが賢明です。

リンコン山地区

リンコン山地区は、ツーソンの東端に位置し、公園の最初の地区です。この地区のユニークな点は、ソノラ砂漠からリンコン山脈の標高2,641メートルのミカ山へと、環境が劇的に変化していくことです。サワロサボテンの数は西地区よりも少ないものの、降水量が多く、地下水が豊富なため、サボテンのサイズが大きいのが特徴です。

この地区の中心には、13.4キロメートルのループ道路があり、ピクニックエリアや主要なトレイルへアクセスできます。近年、道路の再舗装とビジターセンターの改修が完了し、施設が充実しました。ハイキングは比較的容易で、スピードウェイとブロードウェイの東端に歩道の起点があります。これらの道は馬もよく利用するため、週末は混雑することがあります。

公園の南境界には、馬も通行できるホープ・キャンプ歩道があり、カミーノ・ロマ・アルタ道路からアクセスできます。ただし、一部未舗装区間があります。この地区は、1991年に議会が4,011エーカーの土地購入を承認し、公園に編入されました。

キャンプは、未開拓地のみ許可されており、ダグラス・スプリングスキャンプ場までは、最短で9.5キロメートルの道のりです。キャンプ場料金は一泊6ドルです。公園内にはRV車用の宿泊施設はありませんが、公園から約16キロメートル南のコロッサル洞窟山公園にはRV施設があります。

利用規則

公園を利用する際には、いくつかの規則があります。犬は常にリードを繋ぎ、歩道での散歩は禁止されています。自転車は、環状道路とカクタス・フォレスト道のみで利用可能です。

まとめ

サワロ国立公園は、その象徴的なサワロサボテンをはじめとする多様な動植物、そしてソノラ砂漠と山岳地帯が織りなす美しい景観が魅力です。ハイキングや自然観察を通じて、この地域の自然を存分に楽しむことができるでしょう。

外部リンク

公式サイト: サワロ国立公園（英語）
[国立公園]]局によるパンフレット: [（日本語）
米国地質調査所の写真集: （英語）
サワロ[国立公園]]の写真 -Terra Galleria: [（英語）
* サワロ[国立公園]]友の会: [（英語）

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