サンパウロ近代美術館

サンパウロ近代美術館（Museu de Arte Moderna de São Paulo、略称MAM）は、ブラジル最大の都市サンパウロのイビラプエラ公園内に位置する美術館です。この美術館は、ニューヨーク近代美術館（MoMA）をモデルとして、1948年に開館しました。MAMは、ブラジル国内だけでなく、国際的にも重要な近現代美術のコレクションを誇り、その規模と質の高さから、南米を代表する美術館の一つとして知られています。

コレクション

MAMのコレクションは、絵画、彫刻、版画、写真など、多岐にわたります。特に、ブラジル人アーティストの作品が充実しており、アニタ・マルファッティ、アルフレッド・バリー、アルド・ボナデイ、エミリアーノ・ディ・カヴァルカンティ、ジョゼ・アントニオ・ダ・シルヴァーなど、ブラジルの近現代美術を代表する画家の作品を数多く所蔵しています。また、海外の著名なアーティストの作品も収蔵しており、ジョアン・ミロ、マルク・シャガール、パブロ・ピカソといった巨匠の作品も鑑賞することができます。コレクション全体は、4000点以上にも及び、その内容は、ブラジル美術史を語る上で欠かせないものとなっています。

美術館の歴史

MAMは、1940年代後半のサンパウロにおいて、モダンアートに対する関心の高まりを受けて設立されました。美術館の建設には、ニューヨーク近代美術館の設計を参考にしており、当時の最新の建築技術とデザインが採用されています。開館以来、MAMは、ブラジル国内外の美術を紹介する重要な役割を担ってきました。美術館の活動は、展示会だけでなく、教育プログラムやワークショップなど、多岐にわたっており、一般の人々が美術に触れる機会を積極的に提供しています。

美術館とアーティスト

MAMは、多くのアーティストを育成する場としても機能してきました。シルビア・マルティンスは、この美術館で学んだ画家の一人です。また、館長を務めたマリオ・ペデロッサは、多くの美術家を指導し、日本の洋画家である島村達彦もその一人です。MAMは、アーティストだけでなく、美術評論家や研究者にとっても、重要な研究拠点となっています。

その他

MAMは、イビラプエラ公園内という好立地に位置しており、周辺には、サンパウロ美術館（MASP）をはじめとする他の美術館や文化施設も多く存在します。そのため、美術愛好家にとって、サンパウロは魅力的な都市の一つとなっています。

まとめ

サンパウロ近代美術館は、ブラジルの近現代美術を代表する作品を収蔵する、重要な美術館です。ニューヨーク近代美術館をモデルとした建築物も特徴的で、美術愛好家だけでなく、建築に興味のある人も楽しむことができるでしょう。サンパウロを訪れる際には、ぜひ足を運んで、その魅力を体感してください。

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