ザウバー・C35

ザウバー・C35について

ザウバー・C35は、スイスに拠点を置くザウバーレーシングチームが開発したフォーミュラ1カーであり、2016年シーズンに参戦するために設計されました。このマシンは、特に性能とデザインが注目され、チームの技術力を示す重要な作品です。

概要

C35は、2016年2月29日に正式に発表されました。その特徴的なデザインは、ワイドで低いショートノーズを採用し、ノーズの先端には突起物が存在するスタイルを維持しています。この形状は、空気力学的特性を改善することを目的としています。

2016年シーズン

2016年シーズンにおいて、ザウバー・C35は初めから資金難という大きな課題に直面しました。この財政的困難は、フェラーリ製パワーユニット以外にも更新が難しい状況を招いていました。しかし、チームは7月20日にスイスのロングボウ・ファイナンスS.A.への株式売却を決定し、これにより資金源を確保しました。この取引によって、マシンの性能向上に向けたアップデートが徐々に可能になりました。

特に注目すべきは、ブラジルGPでのフェリペ・ナッセの活躍です。彼は雨による混乱の中で9位に入賞し、チームにとって貴重なポイントを獲得しました。この結果により、コンストラクターズランキングにおいて最下位から脱出することができました。

スペック

シャシー

• - シャシー: カーボンファイバー製モノコック
• - サスペンション:

- フロント: ダブルウィッシュボーン、インボードスプリングおよびダンパーのプッシュロッド式（ザックス製）
- リア: ダブルウィッシュボーン、インボードスプリングおよびダンパーのプルロッド式（ザックス製）

• - ブレーキキャリパー: ブレンボ製
• - ブレーキパッド: カーボンファイバー製のブレンボ
• - ブレーキディスク: カーボン・インダストリー製
• - トランスミッション: フェラーリ製8速クイックシフト、カーボンギアボックス
• - 全長: 5150 mm
• - 全幅: 1800 mm
• - 全高: 950 mm
• - 重量: 702 kg（ドライバーを含む、空タンク時）

エンジン

• - 名称: フェラーリ 061
• - 排気量: 1,600 cc
• - 気筒数・角度: V型6気筒、90度
• - 最高回転数: 15,000 rpm（規定値）
• - ターボチャージャー: シングルターボ
• - 最大燃料流量: 100 kg/h
• - 最大燃料容量: 100 kg
• - インジェクション: 500 barの直接噴射

ERSシステム

• - バッテリー出力: 4 Mj（1周あたり）
• - MGU-K 出力: 120 kW
• - MGU-K 最高回転数: 50,000 rpm
• - MGU-H 最高回転数: 120,000 rpm

記録

C35は、サーキットでの多彩な戦略を支え、ポイント獲得に向けた性能が求められました。時間とともにアップデートを遂げ、チームにとって重要な役割を果たしました。特にフェリペ・ナッセの9位入賞が、そのシーズンの重要な成果となりました。

このように、ザウバー・C35は2016年のF1シーズンにおいて多くの困難に直面しながらも、チームの奮闘を支えた重要なマシンといえるでしょう。

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