ザクセン＝ゴータ

ザクセン＝ゴータ公国

ザクセン＝ゴータ公国（ドイツ語: Herzogtum Sachsen-Gotha）は、1640年から1680年まで存在した、ヴェッティン家エルネスティン家が統治した公国です。現在のドイツ、テューリンゲン州の一部にあたる地域を領土としていました。

歴史

1640年、ザクセン＝ヴァイマル公ヴィルヘルムが、弟であるエルンスト1世のためにザクセン＝ゴータの分領を創設したのが始まりです。エルンスト1世はゴータに居を構え、1643年から1654年にかけて自らの居城であるフリーデンシュタイン城を築き上げました。同時期にはザクセン＝アイゼナハ公国も創設され、ヴィルヘルムの三男アルブレヒト4世が公位に就きました。

1644年にアルブレヒト4世が子を残さずに死去すると、ヴィルヘルムが首都アイゼナハとヴァルトブルクを獲得し、エルンスト1世は残りの大部分を相続しました。1660年には、エルネスティン家とアルベルティン家の間で数十年間争われていたヘンネベルク家領の相続がようやく決着し、ザクセン＝ゴータもその一部を併合することになりました。

1672年、ザクセン＝アルテンブルク公フリードリヒ・ヴィルヘルム3世が後継者を残さずに亡くなると、エルンスト1世は妻であるエリザベート・ゾフィー・フォン・ザクセン＝アルテンブルクを通してザクセン＝アルテンブルクの大半を併合しました。この際、エルンスト1世はザクセン＝ゴータ＝アルテンブルク公の称号を得ています。

1675年にエルンスト1世が亡くなった時には、公国の所領は創設時よりも大きく拡大していました。長男のフリードリヒ1世は、まず弟たちと共同で統治を行い、1680年に公国を分割しました。フリードリヒ1世はゴータとアルテンブルク、そしてザクセン＝ゴータ＝アルテンブルク公の称号を維持し、これ以降の歴史はザクセン＝ゴータ＝アルテンブルク公国へと引き継がれていきます。

ザクセン＝ゴータ公の一覧

エルンスト1世（在位: 1640年 - 1675年）
フリードリヒ1世（在位: 1675年 - 1680年） - 1680年まで6人の弟と共同統治。1680年に領土を分割。
アルブレヒト5世（在位: 1680年 - ?） - ザクセン＝コーブルク公
ベルンハルト1世（在位: 1680年 - ?） - ザクセン＝マイニンゲン公
ハインリヒ（在位: 1680年 - ?） - ザクセン＝レムヒルト公
クリスティアン（在位: 1680年 - ?） - ザクセン＝アイゼンベルク公
エルンスト（在位: 1680年 - ?） - ザクセン＝ヒルトブルクハウゼン公
ヨハン・エルンスト4世（在位: 1680年 - ?） - ザクセン＝コーブルク＝ザールフェルト公

参考文献

* Saxe-Gotha, Columbia Encyclopedia, Sixth Edition, Columbia University Press (2001–05)

もう一度検索