ザクリー・エリボ

ザクリー・エリボ：多文化を背負うハイチ代表のセントラルMF

ザクリー・エリボ（Zachary Herivaux）は、1996年生まれ、大阪府吹田市出身のサッカー選手です。現在はUSLチャンピオンシップのタンパベイ・ローディーズでセントラルミッドフィールダーとして活躍しています。彼のキャリアは、複数の国籍と代表チームの選択という、複雑な背景を持っています。

経歴

エリボは14歳でニューイングランド・レボリューションのアカデミーに入団し、才能を開花させました。2015年にはトップチームに昇格し、プロとしてのキャリアをスタートさせます。その後、USLのサンアントニオFCへの期限付き移籍、バーミングハム・リージョンFCへのローン移籍を経て、2020年シーズンにはサンアントニオFCに完全移籍を果たしました。

2022年12月、タンパベイ・ローディーズへの移籍が発表され、新たな挑戦を始めています。

代表歴

エリボは、U-15アメリカ代表を経験後、2015年にはU-20北中米カリブ海選手権、リオデジャネイロオリンピック予選にハイチ代表として出場しました。2017年には、日本で行われたキリンチャレンジカップでハイチA代表デビューを飾っています。

彼は生まれ育った日本、またはアメリカ合衆国代表でのプレーを熱望していましたが、最終的にはハイチ代表としてのプレーに専念することを決意。2019 CONCACAFゴールドカップ以降は、ハイチ代表として国際舞台で活躍しています。FIFA主催の国際大会に出場したことで、アメリカ代表あるいは日本代表でプレーする資格を失いました。

人物・エピソード

エリボは、日本人の母親と、ガンバ大阪で練習生として参加した経験を持つハイチ人の父親の間に生まれました。3歳からボストンで育ったため、ハイチ、日本、アメリカ合衆国の3つの国籍を持っています。母親との会話は日本語で行い、日本のメディアのインタビューには関西弁混じりの日本語で答えるなど、日本への愛着も感じさせます。高校時代には大阪桐蔭高校の練習に参加した経験も持っています。

サッカー選手としては、U-20代表時代はセンターバックとしてプレーしていましたが、その後はボランチとして活躍。英国のサッカー雑誌「FourFourTwo」では、2011年6月号で「世界が注目する17歳以下のトップ5選手」の一人に選ばれるなど、若くして才能を認められていました。

ザクリー・エリボは、多文化的な背景を持ちながら、ハイチ代表として世界に挑戦する注目のサッカー選手です。

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