ザ・ウォーカー

ザ・ウォーカー (The Book of Eli)

『ザ・ウォーカー』は、2010年に上映されたアメリカのSFアクション映画で、製作には『マトリックス』シリーズで知名度を誇るジョエル・シルバーが名を連ねています。この映画では、核戦争後の崩壊した世界を背景に、主人公イーライが「本」を運ぶために西へ向かい続ける姿が描かれています。

あらすじ

映画の舞台は、終末的な状況下、文明が崩壊した後のアメリカ。主要な登場人物はイーライという男で、彼は30年もの間、心の声に導かれながら「本を西へ運べ」という使命を抱え、何もない荒野をひたすら歩き続けています。ある日、イーライはカーネギーという権力者が支配する街に到達します。カーネギーは特定の本を求めており、探し求める中でイーライと出会います。

イーライがカーネギーに好意を持たれる理由は、バーで彼の手下をやっつけたからです。しかし、イーライは招待を断るが、強制的にカーネギーの屋敷に留まることになります。そこで彼は、ソラーラという少女に出会います。カーネギーの指示で彼女はイーライの世話をすることになり、2人は避けられない運命に巻き込まれます。

ソラーラは母親と一緒にカーネギーに支配されており、イーライとの約束のもと、彼女は彼を街へ留まらせるために口裏を合わせることを約束します。しかし、カーネギーにとってイーライが保持する本の存在は大きな関心事であり、何とかそれを手に入れようとします。カーネギーはイーライにその本を渡すように迫りますが、イーライは決して応じません。どころか、カーネギーは手下にイーライを撃つよう命じます。

イーライは圧倒的な戦闘技術を駆使し、数人の手下を無傷のまま倒します。カーネギーは怪我を負い、イーライは街を後にします。ソラーラは水のある場所を教える代わりに、一緒に旅をすることを提案します。そして、イーライは水のある場所へたどり着きますが、彼はソラーラを騙して洞窟に閉じ込めてしまいます。彼女は何とか脱出し、途中で盗賊に襲われそうになりますが、イーライが助けてくれて無事に合流します。

2人は旅を続ける中で孤立した老夫婦に出会い、彼らに歓迎されます。しかし、カーネギーの追跡者によって銃撃戦が起こり、捕まる事態に。イーライはソラーラを人質として取られ、本を渡しますが、カーネギーは彼に銃弾を撃ち込みます。痛みを抱えるイーライは、ソラーラに助けられながら再び西へ向かいます。彼女の機転によって、カーネギーの追撃を振り切ります。

やがて2人は海岸に辿り着き、アルカトラズの島に入れます。そこで彼は持っていた聖書の内容を伝える決意を固めます。一方でカーネギーは彼に手に入れた本を解析しようと試みますが、その内容はすべて点字で書かれているものでした。盲目のクローディアに読ませようとしますが、彼女は拒否し、街はカーネギーの権力が崩壊していくことを暗示しています。

最終的に負傷したイーライは、心に刻まれた本の教えを語りながら、天国へと旅立ちます。ソラーラはその後、イーライの後を継いで彼の装備を身につけ、街へと戻り、一層強く生きようと決意します。『ザ・ウォーカー』は、希望と信念の力を描いた感動的な物語であり、平和の大切さを訴えかける作品です。

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