ザ・チャイルド:悪魔の起源

ザ・チャイルド:悪魔の起源

『ザ・チャイルド:悪魔の起源』（原題：Children of the Corn: Genesis）は、2011年に製作・公開されたアメリカ合衆国のホラー映画です。ディメンション・フィルムズによって手掛けられた本作は、スティーヴン・キングの短編小説を基にした人気ホラーシリーズ『チルドレン・オブ・ザ・コーン』の第8作目にあたり、『Children of the Corn: Revelation』の続編として位置づけられています。シリーズを通じて描かれる、子供たちが引き起こす異様な恐怖に焦点を当てた作品となっています。

ストーリー

物語は、アリーとティムという若い夫婦が予期せぬアクシデントに見舞われるところから始まります。車が故障し、人里離れた場所で立ち往生してしまった二人は、助けを求めて周辺を彷徨います。ようやく一軒の古びた農家を見つけ出し、そこで暮らす夫妻に助けを求めます。農家の夫妻は快く二人を招き入れ、翌日レッカー車が来るまでの間、泊めてくれることになります。しかし、その農家にはどこか不穏な空気が漂っており、夫妻の態度にも不可解な点が感じられます。

夜も更け、眠れないアリーは、農家の奥深く、特に納屋から聞こえてくる異様な物音に気づきます。好奇心と不安に駆られ、ティムと共にそっと納屋を覗き見ると、そこには衝撃的な光景が広がっていました。納屋は単なる物置ではなく、まるで秘密の集会所のように使われており、そこではカルトめいた儀式が行われているようでした。さらに、納屋の奥からは、明らかに子供のものと思われる泣き声が聞こえてきます。

二人は、農家の夫妻が子供を監禁しているのだと確信し、その邪悪な行いから子供を救い出そうと決意します。しかし、彼らが踏み込んだその場所は、想像を絶する恐怖が潜む場所でした。救出を試みたアリーとティムを待ち受けていたのは、純粋な子供たちの姿をした、恐るべき邪悪な存在でした。彼らは人間にはない異様な力を持ち、アリーとティムの救出の試みは、彼ら自身を凄惨な事態へと追い込む結果となります。物語は、旅の途中で偶然迷い込んだ場所で遭遇した、人知を超えた恐怖と、そこから逃れようとする夫婦の絶望的な戦いを描いていきます。

キャスト

本作の主要キャストは以下の通りです。

アリー：ケレン・コールマン
ティム：ティム・ロック
オクサナ（ヘレン）：バルバラ・ネデルヤコーヴァ
プリチェット：デュエイン・ウィテカー
子供：ダスティ・バーウェル
牧師：ビリー・ドラゴ
警官：ブライアン・ハイト

スタッフ

製作に携わった主なスタッフは以下の通りです。

監督：ジョエル・ソワソン
脚本：ジョエル・ソワソン
原作：スティーヴン・キング（短編小説「とうもろこし畑の子供たち」）
製作：アーロン・オクマン、ジョエル・ソワソン
撮影：アレックス・レーマン
編集：フィリップ・マンガーノ
音楽：ジェイコブ・ヨフィー

監督と脚本はジョエル・ソワソンが兼任しており、自身のビジョンで物語を作り上げています。オリジナル版の持つ不気味な雰囲気と、新たな恐怖の要素を加えようとする意欲がうかがえる作品です。

『ザ・チャイルド:悪魔の起源』は、シリーズの一作として、スティーヴン・キングが生み出した「子供たちの恐怖」というテーマを継承し、新たな物語で観客に恐怖体験を提供しようとした作品と言えるでしょう。突然の災難から始まる悪夢のような展開は、観る者に閉塞感と逃げ場のない恐怖を感じさせます。

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