ザ・ドキュメント タイム&タイド

ザ・ドキュメント タイム&タイド

『ザ・ドキュメント タイム&タイド』（THE DOCUMENT TIME AND TIDE）は、フジテレビ系列で1982年10月から1992年9月までの約10年間にわたり、毎週日曜日朝8時30分から9時00分（JST）に放送されていたドキュメンタリー番組です。この番組は、芙蓉グループによる単独協賛で制作・放送されました。

番組は1982年10月に「ザ・ドキュメント」というシンプルなタイトルでスタートしました。当初の放送時間は日曜日朝9時30分から10時00分でしたが、放送開始から半年後には現在の時間帯である8時30分に繰り上がりました。その後、時期は明らかではありませんが、タイトルが『ザ・ドキュメント タイム&タイド』に変更されます。この変更では、「ザ・ドキュメント」という核となる名称に、時間を示す「TIME」と、態度をローマ字読みにした「TIDE」が加えられました。これは、「現代社会における時間と態度」を主要なテーマとする、やや硬派な社会派ヒューマンドキュメンタリーという番組内容を象徴するものでした。

本番組を含むこのドキュメンタリーシリーズは、時代と共にそのタイトルを変えていきました。『ザ・ドキュメント タイム&タイド』として放送された後、『ドキュメンタリー・日本ストリート物語』、『ドキュメンタリー・やっぱり人間が面白い』といった人間や社会をテーマにしたタイトルを経て、一時期は日帰りや宿泊で楽しめる旅を紹介する紀行番組『満足!迷い旅』としても放送されました。

しかし、1992年9月をもってこの一連のドキュメンタリーシリーズは終了を迎えました。同時に、1964年から続いていた芙蓉グループ単独提供の番組枠も、この番組をもってその歴史に幕を下ろしました。

前身番組の歴史

『ザ・ドキュメント タイム&タイド』が放送された日曜朝のドキュメンタリー枠は、非常に長い歴史を持っていました。本番組が開始されるまでの18年間（途中に1年間の中断期間あり）にわたり、以下のようなドキュメンタリー番組が放送されていました。

ドキュメンタリー劇場（1964年4月12日 - 1970年9月、1971年10月 - 1973年3月）
この枠の始まりを告げる番組です。スタート当初は日曜10時30分からの放送でしたが、1966年4月には金曜22時30分へ移動します。しかし、ドラマ枠が設置されたことで、1968年10月からは再び日曜日に戻り、11時00分からの放送となりました。一度中断期間を挟んだ後、1971年10月からは日曜10時00分に移動して放送されました。
ドキュメント日本人（1973年4月 - 1981年3月）
『ドキュメンタリー劇場』の後を受けてスタートしました。当初は前番組と同じく日曜10時00分での放送でしたが、半年後には日曜9時30分へ移動しました。この番組では、時期によって「国内編」や「国際編」といった副題が付けられることもありました。
* ドキュメントこれぞ人間!（1981年4月5日 - 1982年9月）
『ドキュメント日本人』の後番組であり、『ザ・ドキュメント タイム&タイド』の直前に放送されていた番組です。この番組までが前身番組と位置づけられます。

このように、『ザ・ドキュメント タイム&タイド』は、約30年間にわたってフジテレビ系列の日曜朝で放送されてきた、芙蓉グループ提供のドキュメンタリー番組シリーズの歴史の一部を担っていました。現代社会の様々な側面を切り取り、人間ドラマを描くという一貫した姿勢は、シリーズ全体に流れる共通のテーマであったと言えるでしょう。

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