『ザ・レスト・オブ・ザ・ストーリー』の概要
『ザ・レスト・オブ・ザ・ストーリー』は、ポール・ハーヴェイがホストを務めた著名な
ラジオ番組で、1960年代から放送が開始されました。この番組は、もともと第二次世界大戦中にハーヴェイが行っていたニュース番組内のコーナーとしてスタートし、
1976年に独立した番組としてABCラジオで放送されるようになりました。
この番組は、聞き手にとってあまり知られていないエピソードを紹介し、それに関連する著名な人物や日常の出来事に焦点を当てることで、リスナーに新たな視点を提供しました。ストーリーは常に巧妙に組み立てられ、物語の展開の中で次第に詳細が明らかになり、最後には決め台詞で締めくくられます。「And now you know...the rest of the story」の言葉が、多くの人々に印象を残しました。
番組は、昼のニュース番組『ニュース・アンド・コメント』とともに、多くのラジオ局で放送されていました。特に、午後の時間帯に放送されることが多く、リスナーは日常生活の中でこの番組を楽しむことができました。日本でも、FEN(後の
AFN)によって放送され、広く親しまれました。
ポール・ハーヴェイ・ジュニアはこの番組の制作に深く関与し、エピソードの原稿を書いたり、番組をプロデュースしていました。また、父親であるハーヴェイが高齢になるにつれて、ジュニアがホストを引き継いで番組を進行することもありました。ラジオで放送された物語の一部は書籍としても出版されており、『Paul Harvey's The Rest of the Story』や『More of The Rest of the Story』といったタイトルが広く読まれています。
2009年にポール・ハーヴェイが亡くなった後、ABCラジオはダグ・リメリックを新たなホストに選びましたが、リメリックによる新たな『ザ・レスト・オブ・ザ・ストーリー』はわずか3週間の放送で終了しました。このことは、多くのリスナーにとって残念な出来事でした。
関連書籍
ポール・ハーヴェイ・ジュニアは「Paul Aurandt」というペンネームを使用して著作活動を行っており、彼の作品の一部は特に人気があります。再版時に著者名義が変わった例もあります。具体的な書籍は以下の通りです:
- - Paul Aurandt, Jr. (1977): Paul Harvey's the Rest of the Story
- - Paul Aurandt, Jr. (1981): More of Paul Harvey's the Rest of the Story
- - Paul Aurandt, Jr. (1983): Destiny: From Paul Harvey's the Rest of the Story
このように、ポール・ハーヴェイとその家族によって構築された『ザ・レスト・オブ・ザ・ストーリー』は、アメリカのラジオ史に名を残す重要なプログラムでした。彼の語る物語は、単なるエンターテイメントにとどまらず、リスナーの心の中に長く残り続ける影響を持っています。