シウタデリャ公園

バルセロナの緑のオアシス、シウタデリャ公園

スペインのバルセロナ、シウタ・ベリャ地区に位置するシウタデリャ公園は、市内でも有数の広さを誇る美しい公園です。その歴史は古く、かつてこの地には要塞が築かれていたことから、現在の名前が付けられました。17.42ヘクタールという広大な敷地内には、カタルーニャ自治州議会議事堂やバルセロナ動物園などがあり、自然と歴史、そして文化が調和した空間が広がっています。

壮大な要塞から憩いの公園へ

公園の歴史は、スペイン継承戦争へと遡ります。1714年、バルセロナ包囲戦の後、フェリペ5世の命により、フランドル人軍事技師ヨリス・ファン・プロスペルがバルセロナ監視のための要塞を建設しました。当時ヨーロッパ最大級を誇ったこの星型要塞の建設には、リベラ地区の1200軒もの住宅が破壊され、約4500人の人々が住む場所を失いました。

しかし、この要塞はバルセロナ市民にとってスペイン中央政府に対する憎悪の象徴でもありました。1841年、監視委員会は要塞の廃止を決定しますが、その後、摂政マリア・クリスティーナによって復興が命じられます。その後、1868年革命でイサベル2世が退位すると、ついに要塞の廃止が決定され、サン・ジュアン塔から解体が始まりました。現在では、礼拝堂、総督邸宅、工廠（現在はカタルーニャ議会議事堂）の一部だけが、その面影を留めています。

万博を機に生まれ変わった公園

1888年、バルセロナ万博の開催を機に、公園の大規模な整備が行われました。バルセロナ市長フランセスク・リウスは、建築家ジュゼップ・フォンセーレを招聘し、公園の設計を依頼。アントニ・ガウディも水場の設計に携わり、滝の下にグロットを造るなど、多くの著名な芸術家たちがこの公園の整備に参画しました。

公園内には、当時活躍したカタルーニャ人彫刻家たちの作品も数多く設置され、自然美と芸術が融合した、魅力あふれる空間が創り出されました。

現在、市民に愛される憩いの場

現在、シウタデリャ公園は、バルセロナ市民にとってかけがえのない憩いの場となっています。広々とした芝生の上でくつろいだり、美しい庭園を散策したり、動物園で動物たちと触れ合ったりと、様々な楽しみ方ができます。また、カタルーニャ議会議事堂といった歴史的建造物を見学することも可能です。

歴史的建造物と豊かな自然が調和したシウタデリャ公園は、バルセロナを訪れた際にはぜひ訪れてほしい、魅力的なスポットです。その歴史と美しさに浸りながら、バルセロナの豊かな文化に触れてみてください。

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