シティ青山

シティ青山の歴史と経緯

シティ青山は、1976年に岩手県盛岡市月が丘に開店したスーパーマーケットで、運営は国際興業グループのシティ商事が担当しました。開店当初はダイエーのフランチャイズ店舗としてスタートし、市内においては初の大型店として多くの来客を集めていました。

開店からの成長

シティ青山は、設立当初から順調に売上を伸ばし、1994年には約100億円に達しました。しかし、次第に近隣に競合する大型商業施設の進出が相次ぎ、競争が激化しました。特に1998年頃には売上が約84.73億円と落ち込むなど、経営環境は厳しさを増していきました。

フランチャイズ契約の変更

競争の影響を受け、シティ青山は2003年にダイエーとのフランチャイズ契約を商品供給契約に変更。これにより引き続き商品を供給されながら営業を続けていましたが、ダイエーが経営再建を進める中で、2006年2月には商品供給契約も終了しました。

この契約終了後、シティ商事は自社での仕入れを行うようになり、5000万円をかけて改装を行い、2006年7月に新たにシティ青山として営業を再スタートしました。ですが、自社仕入れによるコスト増が経営に響き、2007年1月には直営のスーパー部門を閉鎖する決定が下されました。

新たな核店舗の導入

その後、シティ青山では専門店が引き続き営業を行い、新たな核店舗として2007年2月にはジョイスが出店しました。しかし、シティ商事は債務超過に陥り、同年12月には大阪市の不動産会社グランディムに土地と建物を売却し、経営権が移行しました。

経営の悪化と閉店

シティ商事は2008年に会社の解散を決議し、同年4月には盛岡地方裁判所から特別清算が開始されました。約90億円の負債を抱えてのことでした。新たに出店したジョイスやサンドラッグは収益が上がらず、2008年10月には両店舗が閉店しました。

2009年には、グランディムが営業継続が困難と判断し、同年6月20日に一方的に閉店を決定。店舗内のテナントたちとの間には混乱が生じ、契約残存中にもかかわらず退去が強制される事態に至りました。

閉店後の動向

シティ青山が閉店した後、店舗跡地は地元企業のベルプラスが取得し、解体作業が進められました。ベルプラスは旧店舗を活用したディスカウント型食品スーパー「ビッグハウス」を核とするショッピングセンターを建設し、2012年11月に新たに開業しました。

最後に

シティ青山は、地域のショッピング環境を変革する存在であったものの、競争の激化や経営環境の悪化により、40年以上の歴史に幕を下ろしました。店舗の変遷や経営の流れは、地域の商業活動の影響を色濃く反映するものとなりました。

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