シベーレス広場

シベーレス広場

シベーレス広場（Plaza de Cibeles）は、スペイン・マドリードの中心部に位置する円形の広場です。この広場は、アルカラ通り、レコレートス通り、プラド通りという重要な通りが交差する地点にあります。シベーレス広場は、マドリードのシンボルともいえる場所として知られており、セントロ地区、レティーロ地区、サラマンカ地区の接点となる位置にあります。

歴史と由来

シベーレス広場は、かつては単にマドリード広場と呼ばれていましたが、中央にあるシベーレスの噴水にちなんで名付けられました。この噴水は、ギリシャ神話の女神キュベレを表現しており、彼女のスペイン語名である「シベーレス」が使われています。1900年には、一時的にカステラル広場と改名されましたが、すぐに元の名前に戻されました。

広場の場所は、ルネサンス期には修道院や宮殿と区別するための緑地帯として存在していました。その後、1570年にフェリペ3世の命令で初めての開発が始まり、18世紀にはカルロス3世の時代に大規模な改築が行われました。この時期に、新たにプラド通りやシベーレスの噴水、そして他の重要な施設が建設されました。

1797年には、シベーレスの噴水がブエナビスタ宮殿の隣に設置され、1895年には現在のような交通の中心地へと整備が進められました。20世紀には、リナーレス宮殿やマドリード中央郵便局など、さらなる著名な建物が建設され、広場は発展を続けました。特に、レアル・マドリードのファンがチームの勝利を祝う地として、広場は重要な役割を果たします。

広場の見どころ

シベーレスの噴水

シベーレスの噴水は、1777年から1782年にかけて建築家ベントゥーラ・ロドリゲスによって設計されました。この噴水は、農業と豊作を象徴するキュベレがライオンに引かれた馬車に乗っている姿が美しく彫刻で表現されています。

ブエナビスタ宮殿

ブエナビスタ宮殿は1777年に建設され、かつてはアルバ公爵家の邸宅でした。現在はスペイン陸軍の司令部として使用されています。

スペイン銀行本店

スペイン銀行本店は、アルフォンソ12世の施工式からわずか9年後に完成しました。その後、20世紀を通じて数度の拡張工事が行われ、2006年には新たな拡張が完了しました。

リナーレス宮殿

リナーレス宮殿は1877年に建設が始まり、1900年に完成しました。一時は内戦で荒廃しましたが、歴史遺産に登録された後、経済文化交流の拠点として利用されています。

コムニカシオネス宮殿

コムニカシオネス宮殿は1917年に完成し、かつてはマドリード中央郵便局として利用されていましたが、現在は市の所有となっています。

シベーレス広場は、その美しい建築と歴史的背景から、観光客にとって必見のスポットです。広場を囲む建物や噴水は、多くの人々を惹きつけ、訪れる人々にマドリードの魅力を伝えています。

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