シャトル (レース)

タティングレースの必需品：シャトル

シャトルは、タティングレースという特殊なレース編みに用いられる道具です。紡績に使われる杼（シャトル）に形状が似ていますが、タティングレース用のシャトルはより小型で、レース糸を巻き付けて使用します。

タティングレースとは

タティングレースは、シャトルと呼ばれる小さな舟形の道具と糸を使って結び目を作ることで、繊細で美しい模様を生み出すレース編みの技法です。かぎ針編みやかぎ針編みとは異なり、針を使用せずに糸を結びつけることで、独自の模様と耐久性を実現します。

シャトルの形状と材質

シャトルは、一般的に左右が尖った楕円形をしており、中央に糸を巻き付けるための空間があります。素材は、木、金属、プラスチック、象牙など様々で、装飾が施された美しいシャトルも存在します。特に18世紀には貴婦人の間で流行したため、装飾が施されたシャトルが彼女たちの肖像画に描かれることもありました。

シャトルの役割と使い方

シャトルの主な役割は、レース糸を扱いやすくし、結び目を作る際の張りを調整することです。シャトルに糸を巻き付け、糸を引き出しながら結び目を作ることで、均一で安定したレース編みを実現します。

シャトルの選び方

シャトルを選ぶ際には、素材、形状、サイズ、重さなどを考慮することが重要です。初心者は、扱いやすいプラスチック製や木製のシャトルから始めるのがおすすめです。また、自分の手に合ったサイズと重さのシャトルを選ぶことで、より快適にレース編みを楽しむことができます。

シャトルのメンテナンス

シャトルを長く使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。使用後は糸くずや汚れを拭き取り、必要に応じて研磨剤で磨くことで、美しい状態を保つことができます。また、木製のシャトルは乾燥に弱いため、適切な湿度で保管することが重要です。

シャトルの歴史と文化

タティングレースは、18世紀にヨーロッパの貴族社会で流行し、貴婦人たちの間でたしなみとして広まりました。そのため、シャトルは単なる道具としてだけでなく、装飾品やステータスシンボルとしての役割も担っていました。現代でも、タティングレースは世界中で愛されており、シャトルはタティングレースの歴史と文化を伝える重要なアイテムとして、大切にされています。

まとめ

シャトルは、タティングレースに欠かせない道具であり、その形状、素材、歴史はタティングレースの魅力を物語っています。シャトルを手に取り、タティングレースの世界に触れてみてはいかがでしょうか。

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