シャハー・ピアー

シャハー・ピアー：イスラエルが生んだテニス界のパイオニア

シャハー・ピアー（英語: Shahar Pe'er, ヘブライ語: שחר פאר、1987年5月1日 - ）は、イスラエル・エルサレム出身の元女子プロテニス選手です。右利きで、バックハンド・ストロークは両手打ち。身長170cm、体重60kg。

プロ入りと躍進

6歳からテニスを始めたピアーは、2004年の全豪オープンジュニア女子シングルスで優勝。同年に17歳でプロに転向しました。2005年の全仏オープンで4大大会に初出場し、3回戦まで進出。同年のウィンブルドンでは女子ダブルスでベスト8に進出し、ダブルスでも才能を発揮し始めました。

2006年には目覚ましい成長を見せます。全豪オープンでは1回戦で敗退したものの、2月のタイ・パタヤの大会でツアー初優勝。その後、チェコ・プラハの大会とトルコ・イスタンブール・カップでも優勝し、全仏オープンでは第31シードを獲得しました。全仏オープンでは、3回戦でエレーナ・デメンチェワを破り、初の4回戦に進出。マルチナ・ヒンギスとの試合は日没順延となる激戦の末、敗れました。

2007年の全豪オープンでは、4大大会シングルスで初の準々決勝に進出。イスラエルの女子テニス選手として初の快挙となりました。準々決勝ではセリーナ・ウィリアムズに惜しくも敗れましたが、同年の全米オープンでもベスト8に進出しました。2011年には、自己最高となる世界ランキング11位を記録しています。

ダブルスでの活躍

ピアーはダブルスでも素晴らしい成績を残しています。2008年の全豪オープンでは、ビクトリア・アザレンカとのペアで女子ダブルス決勝に進出。惜しくも敗れ準優勝となりましたが、イスラエル女性として初の4大大会優勝に迫りました。

WTAツアーでは、シングルスで5勝、ダブルスで3勝を挙げています。

オリンピックとイスラエルテニス界への貢献

ピアーはオリンピックイスラエル代表として、2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪に出場しました。イスラエル女子テニス界において、長年アンナ・スマシュノワが中心的な存在でしたが、ピアーはイスラエル生まれの選手として、新たな世代のスターとして期待を集めました。

入国拒否問題

2009年2月、ピアーはドバイで開催される大会への出場を予定していましたが、ビザの発給を拒否され出場できませんでした。この問題に対し、WTAは大会主催者に罰金を科し、ピアーには補償が与えられました。翌年の大会では出場が認められ、ベスト4に進出しています。

シャハー・ピアーは、その才能と努力でイスラエルのテニス界に大きな足跡を残しました。彼女の活躍は、多くの人々に勇気と希望を与えたことでしょう。

WTAツアー決勝進出結果

シングルス: 9回 (5勝4敗)
ダブルス: 10回 (3勝7敗)

4大大会シングルス成績

略語の説明
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

外部リンク

シャハー・ピアー - WTAツアーのプロフィール （英語）
シャハー・ピアー - ビリー・ジーン・キング・カップのプロフィール （英語）
シャハー・ピアー - 国際テニス連盟
シャハー・ピアー (@shaharpeer) - X（旧Twitter）
* シャハー・ピアー公式サイト （英語・ヘブライ語）

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