シャーリー・ジョーンズ

シャーリー・ジョーンズ

シャーリー・ジョーンズ（Shirley Mae Jones, 1934年3月31日生まれ）は、ミュージカルや映画、さらにはテレビでも活躍したアメリカの女優であり、歌手でもあります。彼女は多くの名作に出演し、その名は広がりました。特に、1955年の映画『オクラホマ!』、1956年の『回転木馬』、1962年の『ミュージック・マン』といったミュージカル作品での鮮やかな演技が多くの人々に印象を残しています。彼女はこれらの作品で健全なキャラクターを演じる一方で、1960年に公開された『エルマー・ガントリー/魅せられた男』では強烈な“悪女”を演じ、高く評価され、アカデミー助演女優賞を受賞しました。

生い立ち

ジョーンズはペンシルベニア州シャルルロアで生まれました。父はジョーンズ醸造社のオーナーであり、母は厳格な主婦でした。彼女は『シャーリー・テンプル』にちなんで名付けられ、幼少期から父親に愛情を注がれながら育ちました。しかし厳しい母親との関係は彼女に反発心を芽生えさせ、成長するにつれて強い独立心を育むことになります。歌唱力は幼少期から育まれており、サマーキャンプでの指導員の勧めで、10代の頃にはピッツバーグで著名な歌手・Ralph Lawandoに指導を受けることになります。ジョーンズはその後、ピッツバーグ劇場で舞台に立ち、演技活動が始まりました。

彼女は南ハンティンドン高校に通い、1952年に高校を卒業。その年、ミス・スミストン美人コンテストとミス・ピッツバーグに輝きました。賞金で得た奨学金でピッツバーグ劇場で学び、音楽と演技のキャリアを模索しますが、獣医になる夢も抱いていました。しかし、家族旅行でのニューヨーク滞在が彼女の人生を変えるきっかけとなります。

初期の舞台経歴

マンハッタンでの友人の勧めにより、ブロードウェイのエージェント・ガス・シャーマンに歌を披露しました。彼は彼女の才能に感動し、契約を結ぶことになります。両親の了承を得て、ジョーンズはブロードウェイの役者としての道を志し、ニューヨークに新たな生活を始めました。彼女は最初のオーディションで『南太平洋』のコーラスガールの役を目指しましたが、ロジャース＆ハマースタインに才能を見出されたことで、『ミー・アンド・ジュリエット』にキャスティングされます。この舞台で彼女は主役の代役を務め、批評家から高く評価されました。

1950年代から1960年代の映画女優時代

彼女の名声は1955年のミュージカル映画『オクラホマ!』に主演したことから始まります。続いて『回転木馬』や『四月の恋』、そして『ミュージック・マン』といった作品で彼女の歌声と演技が広まりました。彼女が演じたキャラクターは常に健全で優しい女性たちでしたが、1960年の『エルマー・ガントリー/魅せられた男』では悪女の役を演じ、その演技力を証明しました。

1970年代以降

1970年から1975年にかけては、テレビドラマ『パートリッジ・ファミリー』に出演し、五人の子供を持つ未亡人シャーリー・パートリッジを演じました。この役は視聴者に親しまれ、彼女のキャリアの一部として印象深いものとなりました。彼女は今もなお、多くのファンから愛され続けています。

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