シュヴィーツ郡

シュヴィーツ郡：スイス建国の地

シュヴィーツ郡は、スイスのシュヴィーツ州に属する行政区です。郡都はシュヴィーツ。面積は494.32平方キロメートル、人口は約5万5千人（2018年時点）であり、シュヴィーツ州の郡の中で、面積・人口ともに最大です。州全体の面積の約半分を占めていますが、人口は5分の2弱となっています。

地理

シュヴィーツ郡は、ツーク湖とルツェルン湖の間、そしてムオータタールとアインジーデルン方面のビーバー渓谷の間に位置しています。この地域は、かつてのシュヴィーツ国の版図にほぼ相当し、スイスの歴史において非常に重要な場所です。
郡内には15の基礎自治体があります。また、ミューテン山水系の北側の地域も含まれています。これは、旧スイス連邦形成の時代にシュヴィーツ郡に編入されたものです。

歴史

シュヴィーツは、ウーリ、ウンターヴァルデンとともに、1291年に旧スイス連邦を建国した最初の三邦の一つです。この地は、スイスの原点とも言える場所なのです。

この地域の歴史は、アインジーデルン修道院との争いによって大きく左右されました。アインジーデルン修道院は、934年に設立され、シュヴァーベン大公や神聖ローマ皇帝から広大な所領を与えられていました。その中には、ジール川、アルプ川、ビーバー川も含まれていました。11世紀になると、畜産が広がり、シュヴィーツではより広い牧草地と山地が必要とされるようになりました。ビーバーエック、ハッゲンエック、ホルツエック、イーベルクエックを挟んだ山の反対側の水系には十分な牧草地がありましたが、そこはアインジーデルン修道院の所領でした。

シュヴィーツの農民が農地の強奪や修道士の誘拐を繰り返したため、1283年からヴァルトシュタットの領主となっていたハプスブルク家は、報復に出ました。しかし、シュヴィーツは1315年のモルガルテンの戦いで勝利し、ミューテン山を越えた側の広大な領域を確保したのです。

基礎自治体

シュヴィーツ郡には、以下の15の基礎自治体があります。

アルプタール (Alpthal)
Art
Einsiedeln
Gersau
Illgau
Ingenbohl
Lachen
Morschach
Muotathal
Oberiberg
Riemenstalden
Rothenthurm
Sattel
Schwyz
Steinen
Unteriberg
Wangen
Steinerberg

基礎自治体の変遷

* 1884年: イーベルク（Iberg）が分割してオーバーイーベルクおよびウンターイーベルクとなる。

シュヴィーツ郡は、スイスの歴史と自然が豊かに息づく地域です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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