シンククエスト

シンククエスト：世界規模の教育用Web教材開発コンテスト

シンククエスト(ThinkQuest)は、1995年にアメリカで始まった、教育に特化したWeb教材開発コンテストです。米国オラクル教育財団の支援のもと、世界中の学生たちが創造性を競い合う、国際的な取り組みとなっています。

このコンテストは、参加者たちが自ら企画・制作したWeb教材を応募するというものです。単なる知識の羅列ではなく、探究心や問題解決能力を育むことを目的としており、質の高い教育コンテンツの開発を促進しています。

国際コンテスト：グローバルな舞台で才能を発揮

国際コンテストは、小学生から高校生まで幅広い年齢層の学生が参加できます。使用言語は英語で、世界中から集まった作品は、審査を経てThinkQuestライブラリに掲載され、世界中の教育関係者や学生に活用されています。ライブラリに掲載される作品は、独創性、教育効果、デザイン性の高さなどが評価され、高い水準を誇ります。

ThinkQuest JAPAN：日本の学生を支援

日本では、特定非営利活動法人 学校インターネット教育推進協会(JAPIAS)が主催、財団法人インターネット協会(IAjapan)が共催する「ThinkQuest JAPAN」が開催されています。1998年から開催され、長年にわたり日本の学生たちのWeb教材開発スキル向上に貢献しています。

ThinkQuest JAPANは、当初は中学生・高校生と大学生・社会人の部がありましたが、現在は中学生と高校生の部のみとなっています。チーム単位での参加が基本で、年齢制限やコーチの役割など、参加者へのサポート体制も整えられています。

コンテストの構成とルール

ThinkQuest JAPANでは、中学生と高校生の部それぞれに、既定部門と自由部門が設けられています。既定部門では、HTML、CSS、静止画のみの使用が許されており、動画やアニメーションなどの高度な技術の使用は制限されています。これは、参加者たちが基本的なWeb技術を習得することを促すためです。一方、自由部門では、より高度な技術を用いた作品制作が認められていますが、サーバーサイド技術の使用は禁止されています。

これは、参加者が基礎的なWeb技術を習得することを促しつつ、創造性を自由に発揮できるよう、バランスの取れたルール設定となっています。

応募資格とチーム編成

ThinkQuest JAPANへの参加資格は、12歳から17歳の中学・高校生です。3～6人のチームを編成して応募し、18歳以上のコーチが1～2人つき、技術面や企画面でのアドバイスを行います。ただし、コーチは作品制作には直接関与しません。これは、学生たちが主体的に作品を制作することを重視しているためです。

ThinkQuestの意義

シンククエストは、単なるコンテストにとどまらず、学生たちのICTスキル向上、創造性育成、問題解決能力の涵養に大きく貢献しています。制作したWeb教材は、教育現場での活用を通して、多くの学生の学習を支える貴重な資源となります。また、国際的な交流の機会を提供することで、グローバルな視点を持つ人材育成にも寄与しています。将来、ICTを活用した社会貢献を目指す学生にとって、貴重な経験の場となっています。

関連団体

米国オラクル教育財団
学校インターネット教育推進協会 (JAPIAS)
* 財団法人インターネット協会 (IAjapan)

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