シーバース

シーバースとは

シーバース（Sea berth）は、[原油]]やLNGなどの液体貨物を積載した喫水の深い船舶が、陸地の岸壁に直接接岸することなく、安全に積荷を搬出入するために、水深の深い海上に設けられた係留施設のことです。「[[原油]受入基地」とも呼ばれます。

背景

原油やLNGの輸送には、以下のような特有の課題が存在します。

高い引火性: わずかな火種（タバコの火、火花、自然発火など）が大事故に繋がりやすい。
流出のリスク: 環境汚染や生態系への影響が大きい。
喫水の深さ: タンカーが大型であるため、喫水が深く、陸地への接近が困難である。
接岸の難易度: 大型タンカーの接岸には高度な技術が必要であり、広大な面積を要する。

これらの課題を解決するために、シーバースは沖合に建設され、以下の役割を果たします。

シーバースの機能

1. 沖合係留: 陸地から離れた場所でタンカーを係留し、陸地への危険を軽減します。
2. 安全対策: 浮沈式オイルフェンス（原油の場合）の設置など、必要な安全措置を講じた上で貨物を受け入れます。
3. 海底パイプライン: 陸への搬送は海底に設置されたパイプラインを通じて、直接精製工場やタンクに送られます。
4. 緊急時対応: 警戒船、消防艇、防災船が常時待機し、不測の事態に備えます。

日本の主要なシーバース

京浜横浜シーバース
京葉シーバース
伊勢湾シーバース
東燃ゼネラル扇島シーバース

関連項目

* BLEVE（沸騰液体膨張蒸気爆発）

もう一度検索